コラム
チェックリスト:不動産の名義確認の方法(登記事項証明書の取り方)で集める書類
実家の不動産について、「名義が誰になっているのか」を正確に把握していますか。
不動産の所有者や持分は不動産登記簿に記録されており、登記事項証明書を取得することで確認できます。
相続や空き家管理を進める前に、まず確認すべきなのは登記記録です。本記事では、公的機関が公表している制度内容に基づき、登記事項証明書の取り方と確認事項を、実務でそのまま使えるチェックリスト形式で整理します。
目次
・不動産の名義確認で最初に確認すべき事項
・登記事項証明書の取得方法(法務局窓口・郵送・オンライン)
・取得前に準備する情報チェックリスト
・相続登記の基本事項(義務化を含む)
・空き家管理と自治体相談窓口の活用(川崎市多摩区)
不動産の名義確認で最初に確認すべき事項
■ 登記事項証明書とは
登記事項証明書とは、不動産の登記記録を証明する公的書面です。
不動産登記制度は法務省の所管制度であり、実務は各地の法務局が担当しています。
登記事項証明書で確認できる主な内容は、以下のとおりです。
【チェック①】所有者の確認(甲区)
・現在の所有者の氏名
・所有者の住所
・共有の場合の持分割合
※所有者に関する情報は「権利部(甲区)」に記録されています。
【チェック②】担保権等の確認(乙区)
・抵当権
・根抵当権
・差押え
・仮差押え 等
※住宅ローンが設定されている場合、通常は抵当権が登記されています。完済後であっても、抹消登記を行わない限り記録は残ります。
【重要】共有名義についての正確な説明
不動産が共有の場合、民法の共有規定に基づき、次のように区分されます。
・保存行為(修繕等)は各共有者が単独で可能
・管理行為は持分の過半数で決定
・処分(売却等)は原則として共有者全員の同意が必要
「共有であれば何をするにも全員の同意が必要」という理解は正確ではありません。行為の種類ごとに判断基準が異なるため、区別して理解することが重要です。
登記事項証明書の取得方法
登記事項証明書の取得方法は、法務局の公表情報によれば次の3つです。
① 法務局窓口で取得
管轄に関係なく、全国の法務局で請求が可能です。
請求書に必要事項を記載し、所定の手数料を納付します。
② 郵送請求
法務局へ申請書を郵送し、返信用封筒を同封します。
遠方に不動産が所在する場合などに利用されます。
③ オンライン請求(登記・供託オンライン申請システム)
法務局が提供するオンライン申請システムを利用することで、登記事項証明書の送付請求が可能です。
【注意】登記情報提供サービスとの違い
「登記情報提供サービス」は、登記情報を閲覧するための有料サービスです。
このサービスで取得できる情報は閲覧用であり、公的な証明書としての効力はありません。
金融機関や官公庁へ提出する場合は、「登記事項証明書」の交付請求が必要です。
取得前に準備する情報チェックリスト
登記事項証明書を請求する際には、次の情報が必要です。
【土地】
・所在
・地番
【建物】
・所在
・家屋番号
※住居表示(例:〇丁目〇番〇号)と地番は異なります。混同しないよう注意が必要です。
確認資料の例:
・固定資産税納税通知書
・登記済証(権利証)
・登記識別情報通知
相続登記の基本事項(重要改正)
2024年4月1日より、相続登記は義務化されています。
相続により不動産を取得した相続人は、「取得を知った日から3年以内」に登記申請を行う義務があります。
正当な理由なく怠った場合、過料の対象となる可能性があります。
(不動産登記法改正)
相続登記に必要となる主な書類
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍
・住民票
・遺産分割協議書(協議による場合)
・固定資産評価証明書
法定相続情報一覧図
法務局へ申し出ることで、戸籍一式の代わりとして利用できる「法定相続情報一覧図」の写しを取得できます。
複数の手続において活用が可能です。
空き家管理と自治体相談窓口の活用(川崎市多摩区)
空き家管理と法制度
空き家対策は、国土交通省所管の「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき運用されています。
管理不全空き家に該当した場合、
・固定資産税の住宅用地特例の解除
・行政指導等
の対象となる可能性があります。
所有者を正確に把握することは、空き家問題に対応する前提となる重要事項です。
川崎市多摩区での相談窓口
川崎市内の空き家に関する相談は、川崎市が窓口を設けています。
相談内容の例:
・空き家管理
・利活用
・相続に伴う手続案内
制度や受付体制は変更される可能性があるため、最新情報は川崎市公式サイトで確認してください。
まとめ
不動産の名義確認は、登記事項証明書の取得から始まります。
所有者・持分・担保の有無を正確に確認することが、相続手続および空き家管理の前提となります。
制度は法務省・法務局が所管し、空き家対策は国土交通省および自治体が担当しています。
正確な情報は、必ず公的機関の最新案内をご確認ください。
脚注
本記事は公的機関の公表情報に基づく制度説明です。
個別事情により必要書類や手続は異なります。具体的な案件については、法務局または専門家へご相談ください。
