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コラム

【連載第14回】ペット保険の告知義務違反・保険金不払いに注意!愛犬のために知っておきたいポイント

 

私の家には2頭のイタリアングレーハウンドがいます。

18歳のロッキーは老犬ながら元気で、全身はブルーホワイト。顔周りの白髪も増え、渋みが増してきました。
一方、アッシュは生後10か月のやんちゃなパピー。全身は白を基調に、顔の右側半分に黒の模様があり、見た目のインパクトは抜群です。元気いっぱいで、家中を駆け回る姿は本当に愛おしいものです。

そんな日々の中で、私が悩んだのが**「ペット保険の選び方と告知義務」**でした。元気なパピーでも、生まれつきの疾患や既往症がある場合、保険加入時の告知内容によっては、後から保険金が支払われないことがあります。特にアッシュのような成長期の犬は、病気やケガのリスクが多く、備えが必要です。


 

田中夫妻は、初めて犬を迎えるにあたり、ペット保険の加入を検討していました。

ネットで見つけた「全年齢対応・先天性疾患も補償」と謳う保険に飛びつき、加入手続きを済ませたのですが、数か月後、アッシュが軽度の心臓疾患と診断されました。治療費が必要になったとき、保険会社から「既往症の告知漏れ」として保険金の支払いを拒否されてしまったのです。

夫妻は「正直に告知したつもりなのに…」と困惑。告知義務や免責条項の存在を知らなかったため、保険金請求がスムーズに進まず、結局高額な治療費を自己負担することになってしまいました。


 

ペット保険では、多くの飼い主が「いざという時の安心」を求めます。しかし、告知書の内容が不十分だったり、過去の病歴をうっかり書き忘れてしまうと、保険金請求時に「告知義務違反」と判断され、支払いが拒否されることがあります。最悪の場合、契約自体が解除されることもあります。


 

ペット保険も、人間の医療保険と同じく告知義務があります。これは、加入者が事実を正確に伝える義務です。

告知義務違反と見なされるのは、わざと事実を隠したり、重大な不注意で告知を怠ったりした場合です。
これに該当すると、保険会社は保険金支払いを拒否でき、最悪の場合、契約自体が解除されることもあります。

また、保険契約には免責条項があります。免責条項とは、契約で定められた特定の病気やケガ、期間などに対しては、保険金が支払われないことを明記した規定です。例えば、**「先天性疾患」や「加入後一定期間内に発症した病気」**などが対象となります。

つまり、加入時の正確な告知と契約内容の確認が、保険金を受け取るための前提条件となるのです。


 

飼い主:告知義務・免責条項の読み解き方

ペット保険トラブルを避けるため、飼い主ができることは次の通りです。

  1. 既往症・先天性疾患の確認

    • 健康診断書や獣医師の診断内容を確認し、正確に告知

    • 小さな体調変化も見逃さず、自己判断せずに保険会社へ質問し、書面で回答を受け取る

  2. 免責条項の確認

    • 保険約款を読み、どの病気・ケガが免責対象か把握

    • 先天性・遺伝性疾患や免責期間(待機期間)を重点的に確認

  3. 治療費発生時の記録

    • 診断書、領収書、治療内容のメモを必ず残す

    • 保険金請求に必要な書類を事前に確認

    • 定期的な健康診断やワクチン接種の記録も保管


事業者:販売時の説明義務・苦情対応

ペット保険を販売する事業者には、告知義務違反によるトラブルを未然に防ぐため、加入者への適切な説明が求められます。

  1. 告知義務の説明

    • 加入者に告知義務があることを明確に伝える

    • 告知漏れがもたらす不利益を具体的に説明

    • 告知書の記載方法を丁寧にサポート

  2. 免責条項の明示

    • 約款を分かりやすく提示、口頭・書面両方で説明

    • 先天性・遺伝性疾患の扱いや免責期間・待機期間を明確に伝える

  3. 記録の保管

    • 告知書、契約書、約款の控えを保管

    • 説明内容や質問対応の記録を残す

    • 苦情や問い合わせには速やかに対応し、記録に残す


チェックリスト

  • 健康診断書・既往症リストを確認

  • 免責条項の対象をチェック

  • 加入時の告知内容を文書化

  • 保険会社への質問と回答を記録

  • 治療費や診断書のコピーを保管

※このチェックリストをダウンロードすれば、加入前・請求前に確認すべきポイントを整理できます。


アドバイス

ペット保険トラブルの多くは、告知義務の不履行や免責条項の誤解に起因します。加入前に必ず診断書を確認し、契約条項を正確に理解することが重要です。疑問点は保険会社や獣医師に相談し、書面で記録を残すことで、万が一のトラブルを未然に防げます。


まとめ

ペット保険は愛犬の健康を守る大切な制度です。しかし、告知義務や免責条項を正しく理解していないと、思わぬ自己負担につながることがあります。

加入前・請求前に確認すれば、「もらえない」を避けられます。愛犬の健康と安心のために、契約前にしっかり確認しましょう。

  • CTA例

    1. チェックリストをダウンロードして、加入前に確認

    2. 保険内容について専門家に相談して安心

    3. 記録の取り方を整えて、いざという時も慌てない


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