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コラム

【入門編 第7回】:身分・地位系在留資格の全体像|活動制限がない「安定」の資格

「身分・地位系在留資格」とは、就労資格や特定活動などの「活動系在留資格」とは一線を画し、日本での活動に制限がないという大きな特徴を持つ在留資格群です。

今回は、入管業務の土台を築くための入門編として、身分・地位系在留資格の全体像を深く掘り下げて解説します。


 

1. 身分・地位系在留資格とは?

身分・地位系在留資格は、外国人の日本での身分や地位に基づいて付与される在留資格です。就労系在留資格のように、特定の業務に従事することや、特定の機関に所属することが要件とはなりません。

この資格の最大のメリットは、活動に制限がないことです。つまり、就労、留学、就学など、どのような活動でも行うことができ、安定した日本での生活を送ることが可能になります。

身分・地位系在留資格には、主に以下の4種類があります。

  • 永住者

  • 日本人の配偶者等

  • 永住者の配偶者等

  • 定住者

これらの在留資格は、いずれも日本社会との結びつきが強く、長期的な在留が前提となります。


2. 各在留資格の基本と特徴

① 永住者

永住者は、文字通り日本に永住することを許可された外国人です。就労制限がなく、在留期間の更新も不要という、最も安定した在留資格です。

  • 特徴:

    • 活動制限なし: どのような仕事でも可能です。

    • 在留期間の更新不要: ただし、在留カードの有効期限は更新が必要です。

    • 社会的信用度が高い: 住宅ローンや事業融資の審査に通りやすい傾向にあります。

  • 実務上のポイント:

    • 申請には、原則として10年以上の日本在留歴が必要です(うち5年以上は就労・居住)。ただし、高度人材などの要件を満たせば、在留期間が短縮されます。

    • 申請要件には、「素行善良」「独立生計を営むに足りる資産または技能」など、抽象的な項目が多く含まれます。依頼人の状況を丁寧にヒアリングし、説得力のある申請理由書を作成することが重要です。

    • 納税義務公的義務の履行も厳しくチェックされます。社会保険料の未納がないか、税金を滞納していないかなど、事前の確認が不可欠です。

 

② 日本人の配偶者等

日本人の配偶者等は、日本人の配偶者や特別養子、実子に与えられる在留資格です。配偶者としての婚姻関係が実態を伴っていることが最も重要な審査ポイントとなります。

  • 特徴:

    • 活動制限なし: 就労の制限はありません。

    • 在留期間: 1年、3年、5年。

    • 永住者への道: 婚姻生活が3年以上、かつ日本に1年以上継続して在留している場合、永住申請の要件を満たせます。

  • 実務上のポイント:

    • 偽装結婚の疑義をかけられないよう、婚姻関係の信ぴょう性を示すための資料を多く集めることが重要です。交際履歴、スナップ写真、通話記録、家族や知人からの証明書などが役立ちます。

    • 夫婦の経済状況も審査対象です。安定した収入があることを証明するために、源泉徴収票や課税証明書などの提出が必要です。

    • 離婚や死別の場合、在留資格を失う可能性があります。特別な事情(DVなど)がある場合は、定住者への在留資格変更申請を検討するなど、迅速な対応が求められます。

 

③ 永住者の配偶者等

永住者の配偶者等は、永住者の配偶者や特別養子、実子に与えられる在留資格です。日本人の配偶者等と似ていますが、要件が若干異なります。

  • 特徴:

    • 活動制限なし: 就労の制限はありません。

    • 在留期間: 1年、3年、5年。

    • 永住者への道: 婚姻生活が3年以上、かつ日本に1年以上継続して在留している場合、永住申請の要件を満たせます。

  • 実務上のポイント:

    • 日本人の配偶者等と同様、婚姻関係の信ぴょう性が重要な審査ポイントです。

    • 配偶者が永住者であるため、日本人の配偶者等よりも安定した生活基盤があると判断されやすい傾向にあります。

 

④ 定住者

定住者は、法務大臣が特別な理由を考慮して在留を許可する身分・地位系の在留資格です。日系3世、中国残留邦人の子ども、または離婚・死別後の外国人配偶者など、幅広い事情を持つ外国人が対象となります。

  • 特徴:

    • 活動制限なし: 就労の制限はありません。

    • 在留期間: 1年、3年、5年。

    • 幅広い事情を考慮: 永住者や配偶者等に該当しない特別な事情を持つ外国人の救済措置としての側面が強いです。

  • 実務上のポイント:

    • 在留資格の変更申請をする場合、個別の事情に応じた丁寧な説明が求められます。

    • 日本での生活基盤が安定していること、素行善良であることなどを証明するための資料を多く集めることが重要です。


3. 【実務対応】在留資格変更時の注意点と問題発生時の対応

これらの在留資格は、外国人にとって日本での生活を安定させるための大きな柱となりますが、実務では様々な問題に直面します。

  • 在留資格変更時の「空白期間」:

    • 例えば、「日本人の配偶者等」の在留資格で在留中に離婚した場合、速やかに別の在留資格への変更手続きを進める必要があります。これを怠ると、オーバーステイになってしまうリスクがあります。

  • 永住申請時の「不許可」:

    • 納税義務の不履行や公的義務の不履行、交通違反などの軽微な違反でも、不許可となるケースが増えています。

    • 不許可になった場合は、不許可理由をしっかりと確認し、再申請が可能かどうかを検討します。再申請する場合は、不許可となった理由を解消し、より説得力のある資料を準備する必要があります。


 

【まとめ】「安定」な在留資格こそ丁寧なサポートが必要

 

身分・地位系在留資格は、活動の自由度が高く、生活基盤の安定につながる重要な在留資格です。しかし、更新時や事情変更時には厳しい審査や実態の確認が行われるため、適切な準備と証拠整備が不可欠です。

HANAWA行政書士事務所では、神奈川県川崎市から一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心に、ビザ・在留資格のサポートを実施しております。永住許可申請、配偶者ビザの新規・更新、離婚後の定住者申請など、身分・地位に基づく在留資格に関するヒアリング・資料整備・申請サポートを一貫して行っております。

外国人の方やその配偶者の不安に寄り添いながら、最善の在留継続を支援いたします。どうぞお気軽にご相談ください。


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