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コラム

身分・地位系在留資格の申請実務 - 日本人の配偶者等(2)申請書類と理由書作成のポイント

「日本人の配偶者等」の在留資格、いわゆる「結婚ビザ」の審査において、申請の可否を大きく左右するのは 提出書類の完成度 です。

前回の記事では、この在留資格の根拠法令や要件、婚姻の実態として認められる条件を整理しました。今回はその次のステップとして、実際の申請時に必要となる 申請書類・添付資料・理由書の作成方法 を徹底的に解説していきます。

行政書士の業務は、単に形式的に書類を揃えることではありません。夫婦の生活の実態をいかに適切に伝え、審査官に「この夫婦は真実の婚姻関係に基づいて日本での生活を送っている」と理解してもらえるか。まさにここに専門性が問われます。


1. 提出が必須となる主要書類

「日本人の配偶者等」申請では、出入国在留管理庁が定める標準書式のほか、夫婦の関係性を裏付ける複数の書類を揃える必要があります。

① 在留資格認定証明書交付申請書(または在留資格変更許可申請書)

  • 標準様式に基づき記入

  • 記載内容は住民票・戸籍・旅券と必ず一致させる

  • 書き損じ・誤記があると、最悪の場合「虚偽申請」の疑いをかけられることもあるため要注意

② 夫婦関係を証明する基本資料

  • 日本人配偶者の戸籍謄本(婚姻の事実を記載)

  • 外国人配偶者の母国における婚姻証明書(翻訳文を添付)

  • 住民票(同居の有無も確認される)

③ 経済的基盤を証明する書類

  • 日本人配偶者の課税証明書・納税証明書

  • 勤務先の在職証明書、給与明細

  • 自営業の場合は確定申告書の控えや営業許可証

④ 夫婦の生活実態を裏付ける資料

  • 質問書(交際の経緯や生活状況を記入する公式書式)

  • 写真(結婚式、旅行、日常のスナップ)

  • メールやSNSのやり取り(必要に応じて)

【実務ポイント】
単なる「必要書類の羅列」ではなく、「何を証明するための書類か」を意識して揃えることが重要です。


2. 質問書の記載の注意点

質問書は、夫婦の交際経緯や生活の実態を文章で示す重要な書類です。
特に注意すべきは以下の点です。

  • 出会いの経緯:時期・場所・状況を具体的に書く(「友人の紹介」だけでなく「2018年◯月に共通の知人の結婚式で知り合い、その後交際が始まった」など)

  • 交際期間:交際開始から婚姻までの流れを一貫して説明

  • 家族との交流:お互いの親族が結婚を承知しているかどうかは、偽装結婚の判断で特に重視される

  • 同居の有無:一時的に別居している場合は、やむを得ない理由(仕事や留学など)を丁寧に説明


3. 理由書の作成方法 ―「二人の関係性」を伝える

理由書は法律上の必須書類ではありませんが、実務的にはほぼ不可欠です。質問書が「事実の列挙」であるのに対し、理由書は 夫婦の関係性をストーリーとして伝える文書 です。

① 書き方の基本構成

  1. 出会いから結婚に至るまでの経緯

  2. なぜ日本で生活するのか(生活基盤や仕事)

  3. 今後の生活設計(住居・子ども・生活の展望)

② 行政書士の実務ポイント

  • 長すぎないこと:A4で1〜2枚程度。冗長だと逆に不信を招く。

  • 事実と感情をバランスよく:事実(職業や住所)と、夫婦の思い(支え合って生活している)を織り交ぜる。

  • 矛盾の排除:質問書や添付資料と食い違う内容があると即不許可につながる。


4. 写真・スナップショットの効果的な活用法

写真は「夫婦の生活の実態」を視覚的に示す強力な証拠です。

  • 時系列を意識:交際開始から婚姻後まで、複数の時点を示す

  • 多様な場面を選ぶ:結婚式だけでなく、旅行・日常生活・親族との食事会など

  • 人物の配置:友人や家族と一緒に写っている写真は「社会的承認」を示すため効果的

ただし、加工写真や極端に演出された写真は逆効果になるため注意が必要です。


5. よくある不備とその対応策

  • 収入が不安定で生活能力に疑義
     → 貯金通帳や仕送りの記録を補足資料として提出

  • 夫婦が別居中
     → 今後の同居計画や生活設計を具体的に説明

  • 交際期間が短い
     → 親族の承認や複数の交流写真を積極的に提示


まとめ

今回の記事では「日本人の配偶者等」の申請における 書類作成の実務ポイント を解説しました。

  • 形式的な不備をなくすこと

  • 夫婦の関係性を矛盾なく伝えること

  • 理由書や写真で「生活の実態」を補強すること

これらを意識するだけで、申請の許可率は大きく変わります。

次回は、より厳格な「審査のポイントと不許可事例」を扱います。そこで、今回作成した書類がどのように審査で評価されるのか、そして不許可を回避するにはどうすべきかをさらに掘り下げて解説します。


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  • 本記事は分かりやすくするために簡略化しています。実際の申請にあたっては、必ず最新の条文や出入国在留管理庁のガイドラインをご確認ください。

  • 行政書士は弁護士と異なり、交渉や紛争対応はできませんが、在留資格に関する文書作成のプロ として、最適な申請書類の準備を全力でサポートします。


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