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コラム

【連載第4回】老犬ロッキーの午後と室内事故の法務!お気に入りのベッドで眠る愛犬と考える「家具破損と責任の所在」

1.お気に入りのベッドで昼寝(約1,000字)

我が家の老犬ロッキーは、18歳と半年。イタリアングレーハウンドとしてはとても長生きで、私たち家族にとって本当にかけがえのない存在です。

若い頃は風のように走り回るスリムな姿が自慢でしたが、今は足腰がすっかり弱くなり、一日のほとんどを眠って過ごすようになりました。その姿は、若い頃の活発さとは違った、静かで穏やかな「長寿犬の風格」を感じさせてくれます。

そんなロッキーのお気に入りの場所は、リビングの窓際に置いた少し大きめのベッドです。午後になると陽ざしが差し込み、ふかふかのクッションに身体を預けると、そのまま深い眠りに落ちていきます。ときどき夢を見ているのか、小さく足を動かしたり、クゥンと声を漏らす姿も愛おしく、私たちはつい手を止めて眺めてしまいます。

ただ、ロッキーとの暮らしの中では「注意」も必要です。以前、寝返りを打ったときにサイドテーブルを倒し、上に置いてあった花瓶を割ってしまったことがありました。幸いロッキーも家族も怪我はしませんでしたが、「ペットの行動が家具や設備を壊した場合、責任はどうなるのだろう?」と考えさせられる出来事でした。

それ以来、私たちはロッキーの導線には物を置かないように徹底しています。高齢で足取りが不安定なこともあり、家具や雑貨があるとちょっとした拍子にぶつかったり、転倒したりするリスクが高まるからです。ロッキーが安心してベッドへ向かえるように、リビングの動線をすっきり片付けることが、我が家の大切なルールになりました。

こうした実体験から、今回は「室内事故・家具破損における責任」について、法律の視点から整理してみたいと思います。


2.法務テーマ:室内事故・家具破損の責任(約2,500字)

(1)民法における基本的な考え方

民法第709条は「故意または過失によって他人に損害を与えた者は、その損害を賠償する責任を負う」と規定しています。つまり、家具や設備を壊した場合には「壊した人」が原則として責任を負うことになります。

ただし、ペットは法律上「物」として扱われるため、犬や猫自身が責任を負うことはありません。責任を負うのは、飼い主=所有者です(民法第718条:動物占有者の責任)。
したがって、ペットが家具を壊したり、他人の所有物に損害を与えた場合は、飼い主が賠償責任を負うことになります。

(2)自宅内での破損の場合

  • 自分の家具や家電を壊した場合
    → 自分自身の損害となるため、法的な「賠償責任」は発生しません。

  • 賃貸住宅での設備破損
    犬が壁紙を引っかいたり、柱をかじったり、床を汚した場合は「通常損耗」ではなく「特別損耗」として扱われることが多く、借主(飼い主)が原状回復費用を負担する可能性があります。契約書での取り決めによって対応が異なるため、事前に確認が重要です。

(3)来客宅や他人の物を壊した場合

友人宅や親族宅にペットを連れて行き、家具や器物を破損した場合は「他人の所有物に損害を与えた」として、飼い主が賠償責任を負います。相手が「気にしないで」と言ってくれたとしても、法的には責任が生じ得ることを理解しておく必要があります。

(4)保険によるカバー

突然の家具破損や事故への備えとしては、保険を活用するのが有効です。

  • 火災保険・家財保険:自宅内の家具や設備の破損を補償することがある。

  • 個人賠償責任保険:ペットが他人の物を壊した場合など、他人に損害を与えたときに補償。多くは自動車保険や火災保険の特約で付帯可能。

  • ペット保険の特約:一部にはペットによる賠償責任を対象とするものもある。

(5)法務的な視点からの整理

行政書士の立場から補足すると、

  • 行政書士は「文書作成の専門家」であり、弁護士のように「交渉」や「裁判での代理」をすることはできません。

  • ただし、トラブルを未然に防ぐための「契約書」「覚書」「利用規約」の作成サポートは可能です。
    例:

    • ペット可賃貸物件における責任分担の覚書

    • ペット同伴イベントにおける注意事項や賠償責任に関する規約
      こうした書面を事前に整えることで、不必要な紛争を避けることができます。


3.まとめ:読者への行動提案(約800字)

ロッキーが18歳になっても、安心してお気に入りのベッドにたどり着けるように導線を整えたことは、私たち家族にとって小さな工夫であり、大きな安心につながっています。これは単に「家具を壊さないため」だけでなく、「事故から命を守るため」の備えでもあります。

ペットと暮らす中での家具破損や事故は、どんなご家庭にも起こり得ることです。だからこそ、事前に準備しておくことが重要です。

  • 賃貸契約やペット規約をしっかり確認する

  • 保険を活用し、賠償リスクに備える

  • 導線を整理し、安全に暮らせる環境を整える

  • 必要に応じて契約書・覚書を作成しておく

HANAWA行政書士事務所では、遺言・相続だけでなく、ペットを含めた日常生活の中でのトラブル予防にも役立つ文書作成をサポートしています。リモート打合せにより全国対応で内容証明のサポートも可能ですので、「ペットとの生活で安心を整えたい」「契約を明文化しておきたい」といったご相談もお気軽にお寄せください。

愛犬との暮らしが長く続くほど、小さな工夫と法的備えは大切になります。ロッキーのように長寿を迎えたペットと、穏やかな日々を安心して過ごせるように、今から一歩ずつ整えていきましょう。


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