コラム
内容証明の結び文言の実務|「法的手段を講じる」は必要か
内容証明を作成する際、本文に集中してしまいがちですが、最後の結び文言は、相手方の心理やその後の対応に大きく影響します。「法的手段を講じる」と明記するかどうかは、単なる形式的な話ではありません。
本記事では、実務経験に基づき、結び文言をどう扱うべきかを解説します。
本文中の事例や表現は分かりやすく簡略化しています。詳細は条文や法的解釈を確認するか、専門家に相談してください。
なぜ結び文言が注目されるのか
結び文言とは、本文の最後に置かれる一文で、通知の強さや正式感を示す役割があります。形式的な説明ではなく、実務上は以下の点が重要です。
1. 相手の心理への影響
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初回通知では、強すぎる表現は逆効果。相手を萎縮させ、連絡を避けられることがあります。
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督促や再通知では、一定の圧力が必要。柔らかすぎると無視されやすく、強すぎると感情的な対立に発展することがあります。
結び文言は通知の目的や相手との関係性に応じた心理的戦略の一部と考えると理解しやすいです。
「法的手段を講じる」と書くリスク
「法的手段を講じる」という表現は、多くの例文で紹介されています。しかし、実務経験から見ると、状況によっては逆効果になることがあります。
1. 初回通知での逆効果
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相手が初めて通知を受ける場合、過剰な圧力に感じられ、連絡を避けられることがあります。
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内容を読まずに破棄されるリスクもあります。
2. 関係維持を目指す場合
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ビジネス関係や個人的な関係を維持したい場合、過度な法的表現は関係悪化を招くことがあります。
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文言は強すぎず、かつ相手が無視できない程度に留めることが重要です。
実務経験からおすすめできる表現
状況や関係性に応じて柔軟に結び文言を調整するのが最も効果的です。以下は状況別の例です。
1. 初めての通知や関係維持を重視する場合
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「本通知に記載のとおり、速やかにご対応ください。」
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圧力は抑えつつ、対応を促す表現。
2. 再通知や督促のケース
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「本件について、誠実なご対応をお願い申し上げます。」
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柔らかい表現でも、過去のやり取りを背景に圧力が伝わる。
3. 証拠としての効力を意識する場合
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「期限までに履行がなされない場合には、適切な手続を講じる場合があります。」
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相手に圧力をかけつつ、通知が証拠として評価される形を保持。
状況別の注意点
初回連絡
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強い法的表現は避け、対応を促す柔らかい文言を選ぶ。
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目的は「連絡してもらうこと」。証拠よりも心理的効果重視。
既に対話を促している場合
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「誠実な対応を求める」など、軽く圧力を示す文言を加えると無視されにくい。
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証拠として残すことも意識。
相手が対応を渋っている場合
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「履行がなされない場合、適切な手続を講じる可能性があります。」
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証拠としての効力を意識しつつ、過剰な脅迫は避ける。
結び文言作成の実務ポイントまとめ
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相手との関係性を把握して、強弱を調整する。
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通知の目的(対応を促す/証拠を残す)を明確にして表現を選ぶ。
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初回通知と再通知で文言を変えることで、逆効果や無視のリスクを回避。
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証拠としての効力を意識しつつ、法律的に不適切な表現は避ける。
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文書作成は行政書士に依頼することで、正確性・証拠性・実務経験に基づく効果的な表現を確保できる。
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