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講座・スクール・オンライン講座の受講規約、キャンセルポリシー、教材利用ルールの整理

受講規約の作成で入れておきたい項目|講座・スクール運営者のための整え方

受講規約は、受講生を制限するための文書ではありません。講師と受講生が同じ前提を確認し、安心して講座を進めるための案内です。

対象:講師・スクール運営者・オンライン講座販売者・認定講座主催者確認事項:受講料・キャンセル・教材利用・録画・欠席・修了条件※講座内容や販売方法により必要な表示・書類は異なります。

講座の内容が整っていても、申込後のキャンセル、教材の使い方、録画の扱い、欠席時の振替、修了条件が分かりにくいと、受講生は申し込み前に確認したいことが残ります。受講規約を整えることで、講師側も説明しやすくなり、受講生も納得して参加しやすくなります。

この記事では、講座・スクール・オンライン講座の受講規約を作成するときに入れておきたい項目を、実務で確認しやすい順番で整理します。消費者契約法、特定商取引法、著作権、個人情報の取り扱いなどにも触れながら、受講生を一方的に管理する印象にならない書き方を解説します。

規約は、強い言葉で守るものではなく、講座の内容を分かりやすく伝えるために整えるものです。

01

受講規約を作成する前に押さえたい3つの役割

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 受講規約は「制限」ではなく、講座の進め方を共有するためのもの
  • 申込前に分かる内容を増やすことで、受講生も判断しやすくなる
  • 講師・スクール側も説明の基準を持てる

受講規約は、受講料やキャンセルだけを記載する文書ではありません。講座の提供主体、受講条件、教材利用、修了条件、免責事項などを整理し、講師と受講生が同じ前提を確認するためのものです。

受講規約は「制限」ではなく、講座の進め方を共有するためのもの

受講規約は、受講生を縛るためではなく、講座の進め方を分かりやすく共有するために作成します。冒頭では「本規約は、〇〇(事業者名)と受講者との間の講座提供契約に適用されます」のように、誰と誰の契約かを明らかにしましょう。

また、規約変更条項も必要です。変更後の内容はウェブサイト掲載等で周知し、原則としてその時点以降の申込に適用すると示すと、受講生にも分かりやすくなります。既に申し込んだ受講生へ不利益な変更を一方的に適用する表現は避け、申込時点の条件を尊重する設計にすると安心です。

申込前に分かる内容を増やすことで、受講生も判断しやすくなる

受講料、キャンセル、欠席時の振替、録画視聴、教材の使い方、修了条件が申込前に分かると、受講生は自分に合った講座か判断しやすくなります。認定講座では、受講後に名乗れる肩書きや活動範囲も重要な確認事項です。

講座の成果については、特定の結果を保証するものではない旨を記載しておくと、過度な期待を避けやすくなります。たとえば「本講座は知識やスキルの習得を目的とするものであり、特定の収益、合格、集客結果等を保証するものではありません」といった表現が考えられます。

講師・スクール側も説明の基準を持てる

受講規約があると、講師やスクール側も対応の基準を持ちやすくなります。欠席や振替、教材利用について毎回判断が変わると、受講生に不公平感を与える可能性があるためです。

未成年者が申し込む可能性がある講座では、「未成年者の申込には親権者の同意を必須とします」という条項を設け、申込フォームでも確認できるようにしましょう。あわせて、受講者が反社会的勢力に該当しないこと、該当が判明した場合には契約を解除できることも定めておくと、運営上の基準が整います。

02

受講料・支払方法で明確にしておきたい5つの項目

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 受講料に含まれるものと含まれないもの
  • 支払時期・支払方法・分割払いの有無
  • 教材費・認定料・更新料などの追加費用
  • 領収書や請求書の発行方法
  • 申込後に料金変更がある場合の扱い

費用に関する説明は、受講生が特に確認したい部分です。金額だけでなく、何が含まれ、何が別料金なのか、支払時期や追加費用がいつ発生するのかを整理しておくと、申込前の不安を減らせます。

受講料に含まれるものと含まれないもの

受講料には、講義、教材、録画視聴、質問対応、添削、修了証発行などのうち、何が含まれるのかを明記します。教材費や認定料が別途必要な場合は、受講料とは分けて示すことが大切です。

オンラインやホームページ上で申込・決済を完結させる講座では、特定商取引法上の通信販売に該当する可能性があります。その場合、販売価格、支払時期、支払方法、申込みの撤回・解除、キャンセル条件などを広告や申込画面に明示し、受講規約との内容をそろえておきましょう。

支払時期・支払方法・分割払いの有無

支払時期は、申込時なのか、受講開始前なのか、入金確認をもって申込確定とするのかを明確にします。銀行振込、クレジットカード、決済サービスなど、利用できる支払方法も整理しましょう。

分割払いを受け付ける場合は、回数、支払日、途中解約時の扱いを記載します。個人の受講生を対象とする場合、未受講分の扱いや解約料が過度に不利にならないよう、消費者契約法への配慮も必要です。未成年者の申込では、支払前に親権者の同意を確認できる設計にしておくと安心です。

教材費・認定料・更新料などの追加費用

教材費、認定料、試験料、年会費、更新料などがある場合は、金額と発生時期を分かりやすく記載します。受講後に初めて追加費用が分かると、受講生が不安を感じやすくなるためです。

デジタル教材や動画教材を提供する講座では、視聴開始後、ダウンロード後、教材配布後の返金可否も事前に示しましょう。オンライン講座やデジタルコンテンツはクーリング・オフの対象外となることが多い一方、販売方法や勧誘方法によって確認事項が変わる場合があります。

領収書や請求書の発行方法

法人受講や事業者向け講座では、領収書や請求書の発行方法も重要です。電子発行のみか、紙での発行が可能か、請求書払いに対応するか、宛名の指定ができるかを案内しておくと、申込後のやり取りが減ります。

インボイス制度に対応している場合は、登録番号の記載や適格請求書の発行可否も示すと親切です。対応できることと難しいことをあらかじめ書いておくことで、講座開始までの手続きが整いやすくなります。

申込後に料金変更がある場合の扱い

価格改定やキャンペーン終了により、申込時期によって料金が変わる場合があります。その際は「申込時点の料金を適用する」「キャンペーン価格は指定期間内の申込に限る」など、基準を明確にしておきましょう。

将来的な料金変更は、規約変更条項とも関係します。原則として変更後の料金は変更後の申込に適用すると示すほうが分かりやすく、既存受講生へ適用する場合は事前通知や同意の方法を慎重に検討する必要があります。

03

キャンセル・返金・振替で整理したい4つのルール

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 申込後のキャンセル期限とキャンセル料
  • 受講生都合による欠席・遅刻・途中退席の扱い
  • 振替受講や日程変更に対応する条件
  • 主催者側の中止・延期・返金対応

キャンセルや返金のルールは、受講生が安心して申し込むための重要な情報です。強い言葉で制限するより、どの時点でどの対応になるのかを段階的に示すと、講師側も説明しやすくなります。

申込後のキャンセル期限とキャンセル料

申込後のキャンセル期限とキャンセル料は、開催日までの日数に応じて段階的に定めると整理しやすくなります。たとえば、14日前まで無料、7日前以降は一定割合、前日・当日は高めの割合といった形です。

「一切返金しない」「いかなる場合も返金不可」といった表現を避けるべき理由は、印象の問題だけではありません。受講生が一般消費者の場合、消費者契約法第9条1号により、事業者に生じる平均的な損害を超える違約金やキャンセル料は、超える部分が無効となるリスクがあります。会場費、教材費、決済手数料、機会損失など合理的な根拠を説明できる範囲で設定しましょう。

受講生都合による欠席・遅刻・途中退席の扱い

欠席、遅刻、途中退席の扱いは、修了条件や認定条件とあわせて決めておく必要があります。録画視聴で補えるのか、補講があるのか、一定時間以上の出席が必要なのかを示しましょう。

長期講座や継続講座では、未受講分が多く残っている場合の返金・振替も検討が必要です。受講生の事情に配慮しながら、講座の品質を保つための基準として説明すると、納得感のある規約になります。

振替受講や日程変更に対応する条件

振替受講や日程変更を認める場合は、何日前までの連絡が必要か、何回まで可能か、同一講座の別日程に限るのかを明記します。個別講座では、再調整可能な回数を決めておくと運営しやすくなります。

振替制度は受講生にとって安心材料ですが、無制限に対応すると運営側の負担が大きくなることがあります。対応できる範囲を具体的に示し、認定条件や修了証の発行条件との整合性も確認しましょう。

主催者側の中止・延期・返金対応

講師の体調不良、災害、交通機関の影響、システム障害などで主催者側が中止・延期する場合の対応も定めます。代替日、録画提供、返金、個別連絡の方法を決めておくと、受講生にとって安心です。

オンラインやHP上で受講申込・決済を完結させる場合、特定商取引法上の通信販売に該当することがあります。その場合、受講規約とは別に、事業者名、所在地、連絡先、販売価格、支払時期・方法、返品・キャンセル条件等を明示する必要があります。受講規約と「特定商取引法に基づく表記」の内容は一致させておきましょう。

04

教材・録画・配布資料の利用で決めておきたい5つのこと

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 教材を使える範囲は個人利用までか、商用利用も含むか
  • PDF・動画・テンプレートの複製や再配布の扱い
  • 講座の録音・録画・スクリーンショットの可否
  • SNS投稿や受講画面の掲載ルール
  • 教材を認定講師活動で使う場合の条件

教材や録画、配布資料は、講座の価値そのものに関わる部分です。著作権を守るだけでなく、受講生が「どこまで使えるのか」を迷わず理解できるように、利用範囲を分かりやすく示しましょう。

教材を使える範囲は個人利用までか、商用利用も含むか

教材の利用範囲は、個人の学習利用に限るのか、自分の業務や講座で使えるのかによって大きく変わります。ワークシート、テンプレート、スライド、動画など、教材ごとに利用可能な範囲を整理しましょう。

著作権条項では、教材・動画・資料に関する著作権が主催者または正当な権利者に帰属すること、受講生には私的利用または学習目的の範囲で非独占的・譲渡不可の利用権を許諾することを記載します。商用利用を認める場合は、条件を別途明確にしましょう。

PDF・動画・テンプレートの複製や再配布の扱い

PDF、動画、テンプレートは簡単にコピーや共有ができるため、複製、転載、再配布、販売、貸与、インターネット上へのアップロード、公衆送信の扱いを明記します。

受講生本人の学習用印刷や実務メモとしての利用は認める一方、第三者への配布は認めないなど、使える範囲を示すと安心です。教材提供後の返金可否もキャンセルポリシーとあわせて確認しましょう。

講座の録音・録画・スクリーンショットの可否

オンライン講座や少人数講座では、録音、録画、スクリーンショットの可否を決めておきます。他の受講生の顔、氏名、発言が含まれる可能性があるため、プライバシーへの配慮も必要です。

主催者側が録画する場合は、欠席者へのアーカイブ提供、復習用、運営記録など目的を明示し、保存期間や視聴対象者も整理しましょう。撮影や録画のルールは、安心して発言できる環境を守るためのものです。

SNS投稿や受講画面の掲載ルール

講座の感想をSNSに投稿してもらうことは、講座の魅力を伝えるきっかけになります。ただし、教材の中身、他の受講生の顔や氏名、受講画面が写り込む投稿は、著作権や個人情報に関わります。

感想投稿は歓迎しつつ、教材内容が分かる写真や他の受講生が写る画面は控えてもらうなど、投稿できる範囲を示しましょう。講師側が投稿を二次利用する場合は、掲載先や利用目的を示して同意を取る形が望ましいです。

教材を認定講師活動で使う場合の条件

認定講座では、受講後に教材、講座名、ロゴ、メソッド名を使える範囲を決めておく必要があります。教材をそのまま使えるのか、改変できるのか、講座開催に利用できるのかを具体的にしましょう。

認定講師の活動ルールは、活動を制限するためだけではありません。ブランドや講座品質を守りながら、認定者が安心して活動するための基準です。必要に応じて、受講規約とは別に契約書や著作物利用規約として整理すると分かりやすくなります。

05

オンライン講座で追加しておきたい3つの確認事項

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • Zoomなどの参加URL・ID・パスワードの管理
  • 通信環境や機材トラブルが起きた場合の扱い
  • アーカイブ視聴の有無・視聴期限・共有禁止の範囲

オンライン講座では、対面講座とは異なる確認事項があります。参加URLの管理、通信トラブル、アーカイブ視聴、デジタル教材の返金条件などを申込前に示すことで、受講生も準備しやすくなります。

Zoomなどの参加URL・ID・パスワードの管理

参加URL、ミーティングID、パスワードは、申込者本人のみが使用できるものとして管理します。第三者への転送や共有を控えてもらうこと、複数人で受講する場合は別途申込が必要かどうかを明記しましょう。

URL共有があると、講座内容や他の受講生の情報が外部に漏れるおそれがあります。共有が判明した場合の参加停止、アーカイブ視聴停止、契約解除なども、合理的な範囲で定めておくと安心です。

通信環境や機材トラブルが起きた場合の扱い

オンライン講座では、受講生側の通信不良、端末不具合、音声トラブルなどが起きることがあります。返金対象外とするか、録画視聴で補えるか、講師側の配信トラブル時は再開催するかを整理しましょう。

免責条項として「受講者の通信環境、端末、ソフトウェア等の不具合により受講できなかった場合、主催者は責任を負いません」といった表現が考えられます。ただし、主催者の故意または重過失による損害まで免責するような広すぎる条項は、消費者契約法上のリスクがあるため注意が必要です。

アーカイブ視聴の有無・視聴期限・共有禁止の範囲

アーカイブを提供する場合は、視聴期限、対象者、ダウンロード可否、第三者共有の禁止を明記します。たとえば、視聴は受講生本人に限り、講座終了後30日間とするなど、具体的に示すと分かりやすくなります。

視聴開始後、教材ダウンロード後、アーカイブURL提供後の返金可否も重要です。デジタルコンテンツは提供後に回収が難しいため、返金制限を設ける場合は申込前に明示しましょう。

06

修了証・認定講座で明確にしたい4つの条件

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 修了証を発行するための出席条件
  • 課題提出・試験・実技確認などの修了基準
  • 認定後に名乗れる肩書きや活動範囲
  • 認定講師として教材や名称を使う場合のルール

修了証や認定が関わる講座では、受講しただけで発行されるのか、一定の条件を満たす必要があるのかを明確にすることが重要です。受講生が目指すゴールを理解できるように整理しましょう。

修了証を発行するための出席条件

修了証を発行する場合、全回参加が必要なのか、一定時間以上の出席でよいのか、録画視聴や補講で補えるのかを記載します。遅刻や途中退席が修了判定に影響するかも確認しておきましょう。

未成年者が受講する講座では、保護者への修了条件の説明も必要になる場合があります。修了証の宛名、連絡先、書類送付先も含めて、申込時に確認できる形にすると実務上安心です。

課題提出・試験・実技確認などの修了基準

課題提出、試験、実技確認がある場合は、提出期限、再提出の可否、合格基準、評価方法を記載します。基準が明確であれば、受講生は学習計画を立てやすくなります。

また、講座の受講が必ず合格、仕事、売上、集客などにつながるものではないことも整理しておきましょう。期待値を適切に整えることは、受講生の納得感につながります。

認定後に名乗れる肩書きや活動範囲

認定講座では、「認定講師」「認定アドバイザー」などの肩書きを使える条件、講座開催や個別相談の可否、教材販売の可否を明確にします。名称を使える期間や更新制度がある場合も示しましょう。

認定後の活動には、広告表示や肩書きの表示方法も関係します。主催者公認と誤認される表現を避けるため、使用できる表現を具体的に示すと安心です。

認定講師として教材や名称を使う場合のルール

認定講師として教材や講座名、ロゴ、メソッド名を使える場合は、複製、配布、改変、翻案、オンライン配信、第三者への再許諾の可否を定めます。

受講規約、認定規約、著作物利用規約の内容が矛盾しないように整えることが大切です。教材や名称の利用が講座の中心になる場合は、別途契約書として残す方法も検討しましょう。

07

写真・感想・事例紹介に使う場合の2つの注意点

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 講座風景や受講生の写真を掲載する場合の同意
  • 感想・レビュー・実績紹介を使う範囲と削除希望時の扱い

講座写真や感想は、サービスの雰囲気を伝える大切な素材です。ただし、氏名、画像、感想、受講履歴などの個人情報を扱う場合は、利用目的を明示し、同意と管理方法を整えておく必要があります。

講座風景や受講生の写真を掲載する場合の同意

講座風景や受講生の写真をホームページ、SNS、チラシに掲載する場合は、撮影の有無、掲載先、掲載期間、名前の表示、顔出しの有無を説明して同意を取ります。

個人情報保護法の観点では、受講生の個人情報は利用目的を特定・明示したうえで取得し、適切に管理することが重要です。未成年者の写真を掲載する可能性がある場合は、親権者の同意も確認しましょう。

感想・レビュー・実績紹介を使う範囲と削除希望時の扱い

感想やレビューを掲載する場合は、匿名か実名か、職業や肩書きを載せるか、文章を一部編集するか、どの媒体に掲載するかを明確にします。広告や実績紹介に使う場合は、通常の講座運営とは利用目的が異なるため、別途同意を取ると安心です。

削除希望があった場合の対応も決めておきましょう。ウェブページは比較的対応しやすい一方、印刷済みチラシなどは直ちに差し替えられない場合があります。対応可能な範囲を現実的に書いておくことが大切です。

08

受講規約を作成するときに避けたい3つの書き方

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 受講生を一方的に制限する表現にしない
  • 実際の運営と合わないテンプレートをそのまま使わない
  • キャンセル・教材利用・認定条件を別々に考えすぎない

受講規約は、内容だけでなく表現も重要です。必要なルールであっても、強すぎる言葉は受講生に冷たい印象を与えることがあります。法的な無効リスクも踏まえ、範囲と理由が分かる書き方に整えましょう。

受講生を一方的に制限する表現にしない

「一切対応しません」「いかなる場合も認めません」「一切返金しません」といった表現は、必要以上に強い印象を与えます。さらに、受講生が一般消費者の場合、平均的な損害を超えるキャンセル料や、事業者の損害賠償責任を一方的に免除する条項は、消費者契約法上無効となる可能性があります。

免責条項も同様です。「主催者はいかなる損害についても一切責任を負わない」と広く書くのではなく、受講者側の通信環境に起因する不具合など、範囲を限定して記載しましょう。必要なルールほど、理由と範囲を丁寧に示すことが大切です。

実際の運営と合わないテンプレートをそのまま使わない

テンプレートは項目確認の出発点になりますが、講座内容に合わないまま使うと、実際の運営で説明しにくくなります。対面講座用の規約をオンライン講座に使うと、録画視聴、通信トラブル、参加URL管理が抜けることがあります。

特定商取引法に基づく表記、キャンセルポリシー、著作物利用規約、個人情報の取扱い、認定講師契約は、講座の販売方法や教材提供のタイミングによって必要な内容が変わります。自分の講座に合わせて調整しましょう。

キャンセル・教材利用・認定条件を別々に考えすぎない

キャンセル、教材利用、認定条件は講座の流れの中でつながっています。欠席時に録画視聴を認めるなら、視聴期限や共有禁止のルールも関係します。認定条件に課題提出があるなら、欠席や振替が修了判定にどう影響するかも確認が必要です。

紛争時のルールとして、日本法に準拠すること、事業者所在地を管轄する裁判所を第一審の合意管轄とすることを定める場合もあります。ただし、消費者に過度な不利益を与えない表現にする配慮が必要です。

09

講師と受講生が安心できる受講規約に整える3ステップ

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 講座の申込から修了までの流れを書き出す
  • 申込前に伝える内容・同意を取る内容・契約で残す内容を分ける
  • キャンセル条件と教材利用ルールをあわせて見直す

受講規約は、いきなり文章を書くより、講座の流れに沿って整理すると作りやすくなります。申込前に伝えること、申込時に同意を取ること、契約書として残すことを分けると、受講生にも分かりやすい仕組みになります。

申込前受講料、支払方法、キャンセル条件、特商法表記を確認します。
受講中欠席、振替、録画、教材利用、通信環境を整理します。
修了後修了証、認定条件、肩書き、教材・名称利用を定めます。
整える目的講師と受講生が同じ前提で講座を進められる状態にします。

講座の申込から修了までの流れを書き出す

まず、申込、支払い、教材提供、受講、課題提出、修了証発行、認定後の活動までを書き出します。流れで見ると、必要な規約項目の抜け漏れを見つけやすくなります。

この段階で、契約主体、未成年者の申込、特商法表記、個人情報の取得項目、教材の著作権、免責事項、規約変更、反社会的勢力排除、準拠法・管轄も確認しておくと、後から整合性を取りやすくなります。

申込前に伝える内容・同意を取る内容・契約で残す内容を分ける

受講料やキャンセル条件は申込前に分かる場所へ、写真掲載や感想利用は同意欄へ、教材の商用利用や認定講師活動は契約書へ、というように役割を分けると整理しやすくなります。

特定商取引法上の通信販売に該当する場合は、受講規約とは別に、事業者名、所在地、連絡先、販売価格、支払時期・方法、返品・キャンセル条件等を明示しましょう。受講規約、申込フォーム、特商法表記の内容に齟齬がないかを確認することが重要です。

キャンセル条件と教材利用ルールをあわせて見直す

申込後すぐに教材や動画を提供する講座では、キャンセル条件と教材利用ルールをあわせて見直します。教材送付後のキャンセル、視聴開始後の返金、アーカイブURL提供後の返金制限は、申込前に明示しておきましょう。

キャンセル料は、会場費、教材費、決済手数料、講師の機会損失などの実費や合理的損害を基準に設定し、説明できる状態にしておくことが望ましいです。必要に応じて、キャンセルポリシーや契約書・著作物利用の書類もあわせて整えると安心です。

キャンセル条件や特商法表記を、受講規約とあわせて整えたい方へ。

講座の申込方法、返金条件、教材提供のタイミングを伺いながら、表示内容の整合性を確認します。

特商法表記・キャンセルポリシー作成を見る契約書・著作物利用サポートを見る

10

まとめ:受講規約は講座の信頼感を高めるための案内文でもある

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです

  • 受講料・キャンセル・教材・録画・欠席・修了条件を分かりやすく整理する
  • 受講生に安心して申し込んでもらえるルールにする
  • 必要に応じてキャンセルポリシーや著作物利用の書類も整える

受講規約は、講師側の都合だけで作るものではありません。受講料、キャンセル、教材利用、録画、欠席、修了条件を分かりやすく示すことで、受講生が安心して申し込める環境を整える役割があります。

受講料・キャンセル・教材・録画・欠席・修了条件を分かりやすく整理する

受講規約では、受講生が迷いやすい項目を講座の流れに沿って整理します。申込時、受講中、受講後、認定後の順に見直すと、必要なルールが見えやすくなります。

契約主体、未成年者の申込、特商法表記、消費者契約法に配慮したキャンセル料、著作権、個人情報、免責事項、反社会的勢力排除、規約変更、準拠法・管轄もあわせて確認しておきましょう。

受講生に安心して申し込んでもらえるルールにする

禁止事項を強く打ち出すより、どのような場合にどの対応になるのかを丁寧に説明するほうが、講座の印象は自然に整います。キャンセル料が発生する場合も、準備費用や日程確保の事情を踏まえた説明であれば、受講生は理解しやすくなります。

「一切返金しない」「いかなる損害にも責任を負わない」といった表現は、消費者契約法上のリスクがあるだけでなく、講座の信頼感にも影響します。必要なルールほど、理由と範囲を明確にして記載しましょう。

必要に応じてキャンセルポリシーや著作物利用の書類も整える

受講規約だけでは整理しきれない内容がある場合は、キャンセルポリシーや著作物利用に関する書類もあわせて整えると安心です。特に、オンライン講座、認定講座、教材販売を含む講座では、複数のルールが関係します。

ホームページ上で申込や決済を受け付ける講座では、特定商取引法に基づく表記、キャンセルポリシー、受講規約の内容をそろえることが重要です。教材や録画、認定講師活動が関わる場合は、契約書や著作物利用に関する書類も検討しましょう。

受講規約を作成するときの要点

  • 受講規約は、受講生を制限するためではなく、講座の進め方を共有するためのものです。
  • 受講料、支払方法、追加費用、領収書対応、未成年者の親権者同意は、申込前に分かるように整理します。
  • キャンセル料は、消費者契約法を踏まえ、平均的な損害や実費など合理的な根拠に基づいて設定します。
  • オンライン講座では、特商法表記、通信環境の免責、アーカイブ視聴、デジタル教材提供後の返金条件を明確にします。
  • 教材、録画、写真、感想、認定講師活動については、著作権・個人情報・利用許諾の観点からルールを整えることが大切です。

受講規約を整えることは、講座の魅力を損なうものではありません。受講生が安心して申し込み、講師が自信を持って案内するための準備です。相談内容がまとまっていなくても大丈夫です。まずは現在の講座内容や申込方法を伺い、必要な表示や書類を一緒に整理します。

受講規約・キャンセルポリシー・教材利用ルールを、講座内容に合わせて整えたい方へ。

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