コラム
定住者と結婚した場合の在留資格|定住者告示5号ロと申請のポイント
定住者と結婚した場合の在留資格|定住者告示5号ロと申請のポイント 定住者と結婚したからといって、配偶者が一律に同じ在留資格を取得できるわけで…
定住者と結婚した場合の在留資格|定住者告示5号ロと申請のポイント
定住者と結婚したからといって、配偶者が一律に同じ在留資格を取得できるわけではありません。まず確認したいのは、配偶者である定住者がどのような根拠で現在の在留資格を取得しているのか、そして申請人が定住者告示のどの類型に該当するのかという点です。
日本の在留資格には「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」があります。そのため、定住者と結婚した場合にも「定住者の配偶者等」という在留資格があると思われることがあります。
しかし、入管法上、「定住者の配偶者等」という名称の独立した在留資格はありません。入管法別表第二では、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」がそれぞれ別の在留資格として定められています。出入国在留管理庁の在留資格一覧でも同様に整理されています。
一定の定住者と婚姻している外国人については、定住者告示5号ロなどに該当することにより、配偶者自身が「定住者」の在留資格を取得できる可能性があります。
ただし、重要なのは「定住者と結婚している」という事実だけでは判断できないことです。
在留カードからは、現在の在留資格が「定住者」であることは確認できますが、その定住者が過去にどの告示類型または個別事情を根拠として許可されたかまでは、通常、在留カードだけでは確認できません。
そのため、定住者本人がどのような経緯で「定住者」となったのかを確認したうえで、配偶者に適用され得る告示類型を検討する必要があります。
「定住者の配偶者」という在留資格を理解する3つのポイント
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
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「定住者の配偶者」という名称の在留資格は法定されていない
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配偶者に認められ得る在留資格は「定住者」
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日本人や永住者の配偶者とは制度上の位置づけが異なる
定住者の夫または妻について最初に押さえておきたいのは、「定住者の配偶者等」という独立した在留資格へ変更する制度ではないということです。一定の条件に該当するときに、配偶者自身について在留資格「定住者」への該当性を検討します。
「定住者の配偶者」という名称の在留資格は法定されていない
結論からいうと、入管法上の在留資格として「定住者の配偶者」または「定住者の配偶者等」という名称の資格は設けられていません。
入管法別表第二に位置付けられる居住資格には、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」があります。出入国在留管理庁もこれらをそれぞれ独立した在留資格として案内しています。
たとえば、日本人と法律上有効な婚姻をしている外国人であれば、「日本人の配偶者等」という在留資格を検討します。永住者または特別永住者の配偶者については、「永住者の配偶者等」が問題となります。
これに対し、定住者と結婚した外国人については、「定住者の配偶者等」という別名称の在留資格に移行するのではありません。
一定の告示類型に該当する場合に、配偶者自身が「定住者」として在留を認められる仕組みです。
したがって、日常的に使われる「配偶者ビザ」という言葉だけで考えると制度を取り違えやすくなります。まず正式な在留資格名と、その資格が認められる法的根拠を分けて整理することが重要です。
配偶者に認められ得る在留資格は「定住者」
一定の定住者の配偶者について検討する在留資格は「定住者」です。
在留資格「定住者」は、法務大臣が特別な理由を考慮し、一定の在留期間を指定して居住を認める者を対象としています。出入国在留管理庁は、その具体例として第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人などを挙げています。
そのうち、配偶者に関する類型を定めているのが定住者告示5号です。
5号はイ・ロ・ハに分かれており、対象となる配偶者が異なります。
概略を整理すると、次のようになります。
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5号イ:在留資格「日本人の配偶者等」をもって在留する、日本人の子として出生した者の配偶者
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5号ロ:1年以上の在留期間を指定されている一定の「定住者」の配偶者
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5号ハ:告示3号または4号に掲げる地位などを根拠として「定住者」として在留する者の配偶者で、素行が善良である者
このように、単純に「定住者の夫または妻だから5号ロ」と判断できるわけではありません。5号ロには除外される定住者の類型があり、その場合には5号ハなど別の類型を検討します。
したがって、申請を検討するときは、在留カードの「定住者」という表示だけでなく、定住者本人がどの根拠で現在の在留資格を取得したのかまで確認することが重要です。
日本人や永住者の配偶者とは制度上の位置づけが異なる
日本人や永住者と結婚した場合と、定住者と結婚した場合では制度上の位置づけが異なります。
日本人の配偶者については「日本人の配偶者等」、永住者等の配偶者については「永住者の配偶者等」という在留資格が、それぞれ入管法別表第二に直接定められています。
これに対して、「定住者の配偶者等」という独立した在留資格はありません。一定の告示類型に該当する場合に「定住者」が認められる仕組みです。
整理すると、次のようになります。
| 結婚相手の身分・在留資格 | 配偶者について主に検討する在留資格 |
|---|---|
| 日本人 | 日本人の配偶者等 |
| 永住者・特別永住者 | 永住者の配偶者等 |
| 一定の定住者 | 定住者 |
| その他の在留資格 | 本人の活動内容や家族関係等に応じて個別に検討 |
特に注意したいのが、「一定の定住者」という部分です。
同じ「定住者」という在留資格であっても、その取得根拠には複数の類型があります。定住者本人の取得根拠によっては5号ロではなく、5号ハなど別の告示類型が問題となります。
ここを最初に整理しておくことが、定住者の配偶者に関する申請では重要です。
定住者の配偶者が「定住者」として認められるために確認したい3つのポイント
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
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定住者告示5号ロが対象とする配偶者とは
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法律上の婚姻関係だけでなく夫婦としての実体も重要
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扶養関係は5号ロの明文要件とは区別して考える
定住者と法律上結婚しているという事実だけで、直ちに在留資格「定住者」が認められるわけではありません。定住者本人の取得根拠、指定されている在留期間、婚姻の有効性や真正性などを確認し、どの告示類型に該当するのかを整理する必要があります。
定住者告示5号ロが対象とする配偶者とは
定住者告示5号ロは、一定の「定住者」の配偶者について定めた規定です。
具体的には、1年以上の在留期間を指定されている「定住者」の在留資格をもって在留する者の配偶者が対象となります。ただし、すべての定住者が5号ロの前提となるわけではなく、告示3号または4号に掲げる地位などを根拠として許可された一定の定住者などは除外されています。
このため、「夫または妻が定住者で、在留期間が1年以上だから必ず5号ロ」という判断はできません。
申請前には、少なくとも次の順番で確認すると整理しやすくなります。
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配偶者の現在の在留資格が「定住者」であるか
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指定されている在留期間が1年以上であるか
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その定住者がどの告示類型または事情を根拠として許可されたのか
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5号ロの除外対象となる定住者ではないか
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除外対象の場合に5号ハなど別の告示類型に該当しないか
特に日系人に関する定住者では、5号ロだけを見て判断するのは適切ではありません。
出入国在留管理庁も、日系2世の配偶者と日系3世の配偶者について、それぞれ在留資格「定住者」の申請案内を設けています。
どの告示類型が適用されるかは、単純な「何世」という呼び方だけでなく、定住者本人がどの身分・地位を根拠として現在の在留資格を取得しているかを確認したうえで判断する必要があります。
法律上の婚姻関係だけでなく夫婦としての実体も重要
配偶者関係を根拠として「定住者」を申請する場合、婚姻証明書を提出すれば、それだけで審査が終わるわけではありません。
まず、法律上有効な婚姻であることが必要です。国際結婚の場合には、婚姻挙行地その他の関係法令上、婚姻が有効に成立しているかを確認します。必要に応じて、日本側および本国側の婚姻証明資料を提出することになります。
さらに、婚姻が在留資格を取得することだけを目的とした形式的なものではなく、夫婦としての実体を有するかも審査上の重要な確認事項です。
そのため、事情に応じて、
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交際を始めた経緯
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交際期間
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結婚に至った経緯
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現在の同居・別居状況
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日常的な連絡状況
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今後の同居予定
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日本での生活計画
などを説明できるようにしておくことが重要です。
別居していることや、申請時点ではまだ同居を開始していないことだけで、直ちに婚姻の実体が否定されるわけではありません。
たとえば、仕事、在留資格、海外居住、家族事情など合理的な理由によって一時的に別居している場合もあります。その場合には、別居の理由や今後の同居予定、交際・婚姻に至る経緯などを事実に即して説明することが大切です。
不利に見えそうな事情を隠すのではなく、客観的な資料と申請内容が矛盾しないよう整理することが申請準備の基本となります。
扶養関係は5号ロの明文要件とは区別して考える
定住者告示5号ロを理解するときには、「扶養」と告示上の要件を混同しないことが重要です。
5号ロには、「扶養を受けて生活する配偶者」であることは明文上の要件として規定されていません。 5号ロは、一定の在留期間を指定されている定住者の「配偶者」であることを基本とする類型です。
したがって、申請人自身に収入がある、または夫婦双方が働く予定であるという事情だけを理由として、直ちに5号ロに該当しないと判断することは適切ではありません。
一方で、日本で夫婦として生活する以上、生活基盤に関する説明は実務上重要です。
出入国在留管理庁の定住者に関する申請案内でも、申請類型に応じて扶養者等の勤務状況、所得、預貯金などに関する資料が求められています。
そのため、
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夫婦双方の職業
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収入
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勤務先
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預貯金
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住居
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家賃等の生活費
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同居する家族
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来日後または変更後の生活予定
などを整理しておくとよいでしょう。
告示5号ロそのものの該当要件と、申請全体の合理性・生活の安定性を説明するための資料は別の問題として理解することが大切です。
すべての定住者の配偶者が対象になるとは限らない3つの注意点
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
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配偶者側の「定住者」がどの告示に基づく定住者かを確認する
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定住者であれば一律に配偶者を呼べるわけではない
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告示5号ロに該当しない場合は別の告示類型や在留資格を検討する
「定住者」という在留資格名だけを見て、配偶者の申請可否を判断することはできません。定住者本人の取得根拠によって5号ロ・5号ハなどの適用関係が変わるほか、申請人本人の事情によって別の在留資格を検討する場合もあります。
配偶者側の「定住者」がどの告示に基づく定住者かを確認する
配偶者の在留カードに「定住者」と記載されている場合、次に確認したいのは、その人がなぜ定住者として在留しているのかという点です。
出入国在留管理庁の案内を見ても、「定住者」には日系3世、日系2世の配偶者、日系3世の配偶者、一定の扶養を受ける未成年・未婚の実子など、複数の類型があります。
また、定住者告示5号自体もイ・ロ・ハに分かれています。
特に5号ロでは、一定の定住者が対象から除外され、その場合には5号ハなど別の類型が問題となります。5号ハには、告示3号・4号などを根拠として定住者となっている者の配偶者について、「素行が善良であること」という要素も定められています。
申請前には、可能であれば次の資料を確認するとよいでしょう。
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定住者本人の在留カード
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パスポート
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過去の在留資格認定証明書
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過去の在留資格変更許可に関する資料
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定住者となった経緯が分かる資料
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日系人の場合には戸籍・除籍・出生証明書など身分関係資料
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過去の申請書控え
在留カードからは、現在「定住者」であることと在留期間などは確認できます。
しかし、過去にどの告示類型または個別事情を根拠として定住者の許可を受けたのかまでは、通常、在留カードだけでは確認できません。
過去の資料が残っていない場合には、分かる範囲で本人の身分関係や在留経緯を時系列で整理しておくことが有効です。
定住者であれば一律に配偶者を呼べるわけではない
「自分が定住者なので、海外にいる夫または妻も定住者として呼べる」と一律に考えることはできません。
まず、定住者本人が5号ロの前提となる定住者に該当するのか、それとも5号ハなど別の告示類型を検討する必要があるのかを確認します。
さらに、告示上の類型に該当する可能性がある場合でも、申請すれば自動的に許可されるわけではありません。
在留資格認定証明書交付申請は、外国人が日本で有しようとする身分・地位や活動が該当する在留資格に適合することなどを入国前に確認するための手続です。
配偶者を根拠とする定住者の申請では、少なくとも、
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定住者本人がどの告示類型に基づいて在留しているか
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定住者本人の在留期間
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婚姻が法律上有効に成立しているか
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婚姻が形式的なものではないか
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夫婦としてどのような生活を予定しているか
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生活基盤をどのように確保するか
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過去の在留歴に説明が必要な事情がないか
などを整理しておく必要があります。
「結婚していること」と「その婚姻を根拠として希望する在留資格が許可されること」は同じではありません。
自分たちがどの告示類型に該当するのかを確認したうえで、その類型に合わせて資料を組み立てることが重要です。
告示5号ロに該当しない場合は別の告示類型や在留資格を検討する
5号ロに該当しない場合でも、それだけで日本で夫婦として暮らす方法がなくなるとは限りません。
まず、定住者告示5号の他の類型を確認します。
たとえば、一定の日系人については、その身分関係や現在の在留資格取得根拠によって5号イまたは5号ハなどを検討することになります。
出入国在留管理庁も、日系2世の配偶者と日系3世の配偶者について、それぞれ独立した申請案内を掲載しています。
また、申請人自身が日本で一定の就労活動を予定している場合、その活動内容によっては就労資格を検討できることがあります。
たとえば「技術・人文知識・国際業務」であれば、単に日本で働く予定があるというだけでは足りません。実際に従事する業務内容に加え、学歴・職歴、報酬、契約関係など、その在留資格に固有の要件を満たす必要があります。
したがって、「定住者の配偶者として難しいので、とりあえず就労ビザにする」という考え方ではなく、申請人本人の実際の活動が別の在留資格に該当するかを独立して検討します。
さらに、在留資格「定住者」には、告示にあらかじめ列挙されていない事情について個別に判断される、いわゆる「告示外定住」が問題となる場合もあります。
ただし、告示外定住は、告示5号ロに当てはまらない場合に当然に利用できる代替制度ではありません。
また、告示定住と同じように、海外にいる外国人について通常の在留資格認定証明書交付申請による呼寄せを当然の前提にできるものでもありません。
海外からの呼寄せを含め告示外定住を検討する場合には、手続の可否・方法そのものを含めて個別に確認することが重要です。
申請前に整理しておきたい3つの確認事項
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
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現在の在留資格と夫婦それぞれの在留状況を確認する
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婚姻関係や生活基盤を示す資料を準備する
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海外から呼び寄せる場合と日本国内で変更する場合の違いを確認する
申請書を書き始める前に、夫婦それぞれの現在の状況と、定住者本人が現在の在留資格を取得した経緯を整理しておくことが重要です。同じ「定住者との結婚」でも、申請人の現在地や在留資格によって手続は変わります。
現在の在留資格と夫婦それぞれの在留状況を確認する
最初に整理したいのは、夫婦双方の現在の状況です。
特に定住者側については、「在留資格が定住者である」という確認だけでは足りない場合があります。
次の事項を整理すると、どの告示類型・申請手続を検討すべきかが見えやすくなります。
定住者側
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国籍
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現在の在留資格
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在留期間
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在留期限
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定住者となった経緯
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日系人等に該当する場合の身分関係
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日本での在留年数
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職業・勤務先
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収入
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住居
申請人側
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国籍
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現在いる国
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日本にいる場合の現在の在留資格
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在留期間・在留期限
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過去の来日歴
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過去の在留資格
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現在の職業
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婚姻前後の生活状況
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過去の在留手続で説明を要する事情の有無
ここまで整理すると、「5号ロなのか」「5号ハなど別の類型なのか」「海外からの認定申請なのか」「国内での在留資格変更なのか」という申請の骨格を把握しやすくなります。
特に定住者本人の取得経緯が分からない場合は、その点を曖昧なまま大量の資料を集め始めるより、先に在留歴や家族関係を整理する方が効率的です。
婚姻関係や生活基盤を示す資料を準備する
配偶者関係を根拠とする申請では、婚姻が法律上有効に成立していることを証明する資料と、婚姻の実体や日本での生活状況を説明する資料を整理します。
具体的には、申請類型や個別事情に応じて次のような資料が考えられます。
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結婚証明書
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婚姻届受理証明書等
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本国側の婚姻関係を証明する書類
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住民票
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在職証明書
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課税証明書・納税証明書
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預貯金関係資料
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住居を確認できる資料
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婚姻に至った経緯を説明する資料
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夫婦間の交流状況を確認できる資料
必要書類は、告示類型、申請手続、定住者本人または扶養・生計を担う者の就労状況などによって異なります。
特に日系人関係の「定住者」については、出入国在留管理庁の類型別案内に、婚姻関係資料、生活状況に関する資料、犯罪経歴証明書などが掲げられている場合があります。
また、一定の日本語能力を証明する資料についても、対象となる申請や希望する在留期間などに応じて提出が案内されている場合があります。たとえば、出入国在留管理庁の日系人関係の案内では、在留期間「5年」を希望する場合に一定の日本語能力を証明する文書を求める取扱いが掲載されています。
したがって、「他の人がこの書類を出していたから自分も同じ」という準備方法は適切とは限りません。
自分たちがどの類型・どの手続を申請するのかを確定したうえで、申請時点の出入国在留管理庁の公式案内を確認することが重要です。
海外から呼び寄せる場合と日本国内で変更する場合の違いを確認する
申請人が現在どこにいるかによって、検討する手続が異なります。
告示上の「定住者」に該当する配偶者を海外から中長期的に呼び寄せる場合には、一般に在留資格認定証明書交付申請を検討します。
在留資格認定証明書は、日本に入国しようとする外国人について、日本で有しようとする身分・地位や活動が在留資格に該当することなどをあらかじめ確認する制度です。交付後は、査証申請や上陸審査に利用されます。
一方、すでに日本で別の在留資格をもって在留している配偶者が、婚姻を契機として「定住者」への変更を求める場合には、在留資格変更許可申請を検討します。
ただし、告示外定住などについては、告示定住と同じように海外からの在留資格認定証明書交付申請を当然の前提にできるとは限りません。
そのため、
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海外にいるのか
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日本国内にいるのか
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現在どの在留資格を持っているのか
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どの告示類型を根拠とする申請なのか
まで確認したうえで手続を決める必要があります。
定住者の配偶者として申請するときに押さえたい3つの実務ポイント
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
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在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請を使い分ける
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婚姻証明だけでなく生活基盤も説明する
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判断が難しい場合は地方出入国在留管理官署などに確認する
実際の申請では、告示の条文だけを確認して終わりではありません。どの申請手続を選び、どの告示類型を根拠として、どの事実をどの資料で証明するのかまで整理する必要があります。
在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請を使い分ける
申請人の現在の状況によって、検討する手続は異なります。
一般的には次のように整理できます。
| 申請人の状況 | 主に検討する手続 |
|---|---|
| 告示定住に該当する配偶者が海外にいる | 在留資格認定証明書交付申請 |
| 日本で別の在留資格を持つ申請人が、配偶者関係を根拠とする定住者への変更を求める | 在留資格変更許可申請 |
| 申請人が現在の「定住者」の在留資格を同じ根拠で更新する | 在留期間更新許可申請 |
| 告示外定住など個別事情を根拠とする | 手続方法自体を含め個別に確認 |
申請人がすでに「定住者」であっても、必ず更新申請だけをすればよいとは限りません。
現在の定住者の根拠を維持したまま在留期間の延長を求めるのであれば更新申請が基本となります。
一方、現在の在留資格の根拠とは異なり、婚姻による別の身分・地位を根拠として今後の在留を求める場合には、どの手続を選択すべきかを個別に検討する必要があります。
つまり、「現在の在留資格名」だけで申請手続を決めるのではなく、現在の在留資格の根拠と、これから何を根拠として在留を求めるのかを確認することが大切です。
婚姻証明だけでなく生活基盤も説明する
婚姻を証明する書類は重要ですが、それだけを提出すれば申請準備が完了するわけではありません。
日本で夫婦として生活するのであれば、どこで暮らし、どのように生活費を賄うのかといった生活状況も整理しておく必要があります。
たとえば、
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定住者本人の勤務先
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雇用形態
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収入
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申請人本人の収入
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預貯金
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住居
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家賃
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同居家族
-
来日後の就労予定
などです。
なお、前述のとおり、5号ロに「定住者本人から扶養を受けて生活すること」という明文要件があるわけではありません。
したがって、夫婦共働きであることや、申請人本人に一定の収入があることを理由として、直ちに5号ロの対象外となるものではありません。
一方、申請後にどのような生活を予定しているのかが不明確であれば、在留の実態を説明しにくくなります。
特に、
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転職したばかりである
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自営業を始めたばかりである
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現在の収入が安定していない
-
親族から経済的援助を受けている
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夫婦双方に収入がない
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申請人が来日後すぐに就職する予定である
といった事情がある場合には、それ自体を隠すのではなく、実際の生活設計を説明できるよう資料を整理することが大切です。
判断が難しい場合は地方出入国在留管理官署などに確認する
定住者の配偶者に関する申請では、「配偶者が定住者である」という一点だけから適用される告示を判断できないことがあります。
特に、
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定住者本人がどの類型で許可されたか分からない
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5号ロと5号ハのどちらを検討すべきか分からない
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日系人としての身分関係が複雑である
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過去に複数回在留資格を変更している
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日本での在留歴に説明が必要な事情がある
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告示外定住の可能性を検討している
といった場合には、申請前の整理が重要になります。
手続の一般的な案内については、出入国在留管理庁の公式サイトや地方出入国在留管理官署、外国人在留総合インフォメーションセンターなどで確認できます。出入国在留管理庁の定住者に関する各ページでも、申請書類等に関する問い合わせ先が案内されています。
ただし、相談窓口は一般的な制度・手続の案内を行うものであり、個別案件について「この申請なら許可される」「必ず5号ロに該当する」といった最終的・確定的な判断を受けられるとは限りません。
個別事情を踏まえて申請方針を整理したい場合は、在留資格手続を取り扱う行政書士等の専門家への相談も選択肢となります。
相談する際には、次の情報をそろえておくと状況を把握しやすくなります。
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夫婦双方の国籍
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在留カード
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パスポート
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定住者本人が定住者となった経緯
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過去の在留資格
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婚姻日
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婚姻証明資料
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交際から婚姻までの経緯
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現在の同居・別居状況
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今後の居住予定
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夫婦双方の職業・収入
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申請人が現在いる国
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過去の来日歴・在留歴
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過去に入管へ提出した申請書類や許可・不許可関係資料
とりわけ、「配偶者は定住者だけれど、なぜ定住者になったのか本人もよく分からない」というケースでは、その点自体が重要な確認事項です。
現在分かっている情報と過去の資料を整理することで、5号ロを検討する案件なのか、5号ハなど別の類型なのか、それとも別の在留資格を検討すべきなのかが見えやすくなります。
まとめ
この記事のポイントを整理すると、次の5つです。
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「定住者の配偶者等」という名称の独立した在留資格はなく、一定の場合に配偶者自身が在留資格「定住者」の対象となります。
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1年以上の在留期間を指定されている一定の定住者の配偶者については、定住者告示5号ロへの該当性を検討します。
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すべての定住者の配偶者が5号ロになるわけではなく、定住者本人の取得根拠によって5号イ・5号ハなど別の類型を確認する必要があります。
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5号ロには「扶養を受けて生活すること」という明文要件はありませんが、婚姻の真正性や日本での生活基盤については申請資料を整理しておくことが重要です。
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海外からの呼寄せ、国内での在留資格変更、現在の定住者の更新、告示外定住では検討する手続が異なるため、現在の在留状況と申請根拠を確認する必要があります。
定住者の配偶者に関する手続で特に難しいのは、在留カードを確認しただけでは、定住者本人が過去にどの告示類型または個別事情を根拠として許可されたのかまで分からない場合があることです。
「夫が定住者なので5号ロだと思っている」「妻がどの種類の定住者なのか分からない」「日系人に関係する定住者だが、5号ロと5号ハのどちらなのか判断できない」「海外にいる配偶者を呼びたい」「すでに日本にいるので変更申請を考えている」といった場合には、いきなり申請書を作り始めるより、まず現在の在留資格と過去の取得経緯を整理することが重要です。
申請の根拠となる告示類型が違えば、確認すべき事実や準備する資料も変わります。
どの告示類型で申請を組み立てるべきか、現在の資料で何が確認できていて何が不足しているのかを早い段階で整理できれば、その後の手続を進めやすくなります。
判断に迷う事情がある場合は、出入国在留管理庁の最新の公式案内を確認するとともに、必要に応じて在留資格手続を取り扱う専門家へ個別事情を示して相談することを検討するとよいでしょう。
※本記事は、在留資格制度に関する一般的な情報を提供するものです。個別案件の許可を保証するものではありません。定住者告示の該当性、必要書類および適切な申請手続は、定住者本人の取得根拠、申請人の在留状況、身分関係、過去の在留歴その他の事情によって異なります。実際に申請する際は、申請時点における出入国在留管理庁の最新情報を確認してください。