AIに聞いたこと、また調べ直していませんか?
Hermes Agent + LLM Wikiという知識の育て方
ChatGPTやClaude、Geminiは、質問への回答や文章作成、要約にとても便利です。その一方で「前にも同じことを説明した気がする」「以前かなり調べたのに、また最初から調べている」と感じたことはないでしょうか。ここでは、AIで調べて分かったことをその場限りにせず、次にも生かせる知識として残していく「Hermes Agent + LLM Wiki」という考え方を、専門的な知識がなくても分かる形で整理しました。
Hermes Agent + LLM Wikiが
気になる3つの理由
- いつものAIチャットとは少し違う使い方ができる
- 調べたことをその場限りにせず蓄積できる
- 蓄積した知識を次の作業につなげられる
Hermes Agent + LLM Wikiが面白いのは、「ものすごく賢い新しいAIが出た」という話ではありません。普段はチャットの中だけで終わっていたAIの成果を、次回の調査や仕事にも使いやすくするところに特徴があります。
いつものAIチャットとは少し違う使い方ができる
ChatGPTなどを使うときは、「これを教えて」「この文章を書いて」「この資料を要約して」という使い方が多いでしょう。Hermes AgentでもAIとの会話はできますが、特徴はその先にあります。「このサービスについて調べる」だけで終わらず、「調べた内容を整理する」「ファイルとして残す」「以前の情報と比べる」「その内容を使って別の資料を作る」といった一連の流れまで扱えます。Hermes AgentにはWeb検索やファイル操作、ターミナルなど、AIが必要に応じて利用できる複数の道具が用意されています。普段のAIが「質問すると答えてくれる相手」だとすれば、Hermes Agentは「答えを使って、その先の作業も進めてもらいやすいAI」と考えると分かりやすいでしょう。
調べたことをその場限りにせず蓄積できる
AIで調べたことは、意外と残らないものです。もちろんチャット履歴には残っていますが、数週間、数カ月と使い続けると「あの情報はどのチャットだったかな」となりがちです。LLM Wikiでは、あとから使いそうな情報を、チャットとは別に整理して残していきます。たとえば気になるAIサービスを調べているなら、サービス名・何ができるか・料金・気になった点・自分に合っているかなどをテーマごとにまとめておけます。次に別のサービスを調べたときも、以前の内容を見ながら追加していけます。Hermes Agentで使われているLLM Wikiの仕組みでは、こうした知識を一般的なMarkdownファイルとして管理できます。難しく考える必要はなく、「前に調べたことを、また使えるメモにしておく」ということです。
蓄積した知識を次の作業につなげられる
情報を保存するだけなら、メモアプリでもできます。Hermes Agent + LLM Wikiが面白いのは、残した情報をAIが次の作業で使える点です。たとえば旅行について調べているとして、前回「良かったホテル」「行けなかった観光地」「混んでいた時間帯」などを残していたとしましょう。次の旅行では「前回行けなかった場所を優先して、2泊3日の予定を考えて」といった頼み方ができます。仕事でも同じで、毎月チェックする競合会社や、よく調べる商品、自社のサービスについて情報を残しておけば、「前回から何が変わったか」「もう一度比べて」「この内容を使って説明資料を作って」と次へつなげやすくなります。つまり「調べる→残す→次に使う」という循環をつくれることがポイントです。
まず知っておきたい
Hermes Agent + LLM Wikiの3つの役割
- Hermes Agentは「考えて動く」ためのAIエージェント
- LLM Wikiは「知識を残して育てる」ための仕組み
- 2つを組み合わせると調査・蓄積・実行がつながる
Hermes AgentとLLM Wikiという言葉は、難しく考える必要はありません。Hermes Agentが「AIに作業をしてもらう側」、LLM Wikiが「後で使いたい情報を残す側」と捉えると理解しやすくなります。
Hermes Agentは「考えて動く」ためのAIエージェント
Hermes Agentは、ChatGPTのような「AIモデルそのもの」ではなく、AIを使ってさまざまな作業を進めやすくするための環境です。「調べる」「ファイルを見る」「内容を整理する」「必要なら別の作業をする」といった動きをさせることができます。公式ドキュメントでも、Web検索、ファイル操作、ターミナル利用、ブラウザ操作、記憶など複数の機能を組み合わせられることが案内されています。使う側がこの仕組みを全部理解する必要はなく、スマートフォンの内部の仕組みを理解しなくても使えるのと同じです。利用者にとって重要なのは、「質問して答えてもらうだけでなく、AIにもう少し先まで作業してもらえる」ということです。最初は普通に会話し、便利そうなところだけ少しずつ使っていく方法でも十分でしょう。
LLM Wikiは「知識を残して育てる」ための仕組み
LLM Wikiは、自分専用のWikipediaを作るようなもの、と考えるとイメージしやすくなります。最初から何千ページも作る必要はなく、一つのテーマだけで十分です。今度買うパソコン、勉強している資格、自分の仕事でよく調べること、気になっているAIサービス、次の旅行先、趣味で集めている情報など、身近なテーマから始められます。最初に調べたことを残し、新しい情報が出てきたら追加し、間違っていたら直し、必要なくなった情報は削除する。こうして少しずつ更新していくことで、単なるチャット履歴ではなく「今の自分にとって必要な情報だけがまとまった場所」になっていきます。Hermes Agentで利用できるLLM Wikiも、こうした知識をMarkdownのファイル群として蓄積していく設計です。
2つを組み合わせると調査・蓄積・実行がつながる
Hermes AgentとLLM Wikiを組み合わせる意味は、調べものと保存、その後の作業がつながることです。たとえば資格勉強なら、AIに分からないことを聞く、理解できた内容を整理して残す、数日後に関連する内容をまた調べる、以前の内容も踏まえて説明してもらう、最後に「ここまでの内容から確認問題を作って」と頼む、という流れをつくれます。仕事でも「情報を調べる→残しておく→更新する→その内容で資料を作る」という流れになります。大切なのはAIに全部自動でやらせることではなく、「一度やったことを、次回もう一度やらなくても済むようにする」という発想です。
ChatGPT・Claude・Geminiなどと
比べて感じる4つの違い
- 普通のチャットより継続利用を前提にしている
- 会話履歴ではなく知識を明示的に残せる
- AIに答えてもらうだけでなく作業まで任せやすい
- 自分の知識資産として持ちやすい
Hermes Agent + LLM Wikiを理解するときに、「ChatGPTより優れているのか」と比べる必要はありません。現在のAIにもすでに便利な継続機能があり、違いは何を残し、それを次にどう使うかという考え方にあります。
普通のチャットより継続利用を前提にしている
ChatGPTやClaude、Geminiも、すでに一回質問して終わるだけのAIではありません。特にChatGPTのProjectsでは、関連するチャットやファイル、指示をまとめて、同じテーマの作業を続けやすくなっています。では、ProjectsがあればLLM Wikiは必要ないのでしょうか。次の表のように考えると分かりやすくなります。
| 比較項目 | ChatGPTのProjects | LLM Wiki |
|---|---|---|
| 役割 | 一つの仕事やテーマについて、会話・ファイル・指示をまとめて進める場所 | 調べて分かったことを、あとで再利用しやすい知識として整理・更新していく場所 |
| 向いている用途 | 一つの案件を進める(例:パソコンを1台選ぶ) | 何年も続く比較・蓄積(例:商品比較、仕事の知識の積み上げ) |
| 中心となるもの | 会話・ファイルのまとまり | 「今分かっていること」の整理結果 |
どちらが上という話ではなく、目的が違うと捉えるのが自然です。
会話履歴ではなく知識を明示的に残せる
AIを長く使うと、チャットがどんどん増えていきます。「あの話は前にした」という記憶はあっても、どこにあるのか分からなくなることがあります。LLM Wikiでは、その中から本当に残したいことだけを取り出して整理しておけます。たとえば複数のAIサービスを比較している場合、チャットAでは料金について質問し、チャットBでは使い方について質問し、チャットCでは別サービスと比較した、という状態になることがあります。Wikiなら、それらをまとめて「サービスA」というページに現在分かっている内容を整理でき、その後料金が変われば該当する部分だけを更新できます。つまりチャットを大量に保存するのではなく、「現在の結論だけを使いやすい形にしておく」という発想です。同じテーマを長く扱うほど、この違いは大きくなります。
AIに答えてもらうだけでなく作業まで任せやすい
普段のAI利用では、「調べてもらう」まではAIで、その結果をコピーして「表にする」「ファイルにする」「次の資料へ移す」のは人間ということがあります。Hermes Agentでは、この後半部分までAIに任せやすくなります。たとえば「3つの商品を比較して」だけではなく、「比較結果をファイルに整理して」「以前調べた内容と違うところをまとめて」といった使い方です。Hermes Agentは、必要に応じてファイルやWebなどの機能を使えるエージェントとして設計されています。いきなり何でも任せる必要はなく、最初は「調べてもらう→整理してもらう」くらいでも十分です。慣れたら少しずつ作業範囲を広げていくとよいでしょう。
自分の知識資産として持ちやすい
LLM Wikiで残した情報は、一般的なMarkdown形式で管理できます。そのため、特定のAIサービスを開かないと見られない情報になりにくい点も特徴です。これは、長く残したい情報ほど意味を持ちます。たとえば1年間かけて資格勉強の内容を整理したとして、その情報が特定のサービス内のチャットだけにある場合、別のAIへ移りたくなったときに整理し直す必要が出るかもしれません。普通のファイルとして持っていれば、そのまま読み返したり、別のAIで利用したりしやすくなります。AIサービスはこれからも変わっていくものなので、「どのAIを使うか」だけでなく「AIを使って作った知識を、自分で持っておけるか」も考えておくと安心です。
Hermes Agent + LLM Wikiを
使うことで変わる4つのこと
- 毎回同じ前提を説明する手間を減らせる
- 調査結果が次回以降の材料になる
- 自分の専門分野をAIと一緒に育てられる
- 知識と作業手順を分けて蓄積できる
Hermes Agent + LLM Wikiを使ったからといって、いきなり仕事が全部自動になるわけではありません。変わるのは、何度も繰り返していた説明や調べ直しを減らせることです。
毎回同じ前提を説明する手間を減らせる
AIを頻繁に使うほど、同じ説明を何度もしていることに気づきます。仕事なら「うちの商品はこういうものです」「お客様はこういう人です」「文章ではこの表現を避けてください」などです。日常でも「旅行では移動を詰め込みたくない」「パソコンはゲームではなく仕事用」など、自分なりの条件があります。現在はChatGPTにもMemoryやProjectsがあるため、この点はかなり改善されています。そのうえで、さらに何度も使う情報をWikiなどへ整理しておけば、「前にも説明したこと」を必要なときに使いやすくなります。大切なのはすべてを覚えさせることではなく、何度も使う前提だけを残しておくことです。それだけでもAI利用はかなり楽になります。
調査結果が次回以降の材料になる
たとえば家電を買うために3週間調べているとします。最初はA社、次にB社、その翌週にC社を見つけたものの、C社を調べるころにはA社の細かい特徴を忘れてしまい、結果としてまたA社を検索することがあります。LLM Wikiに自分なりの比較結果を残しておけば、新しい商品を見つけたときはそこへ追加できます。仕事でも同じで、毎月見る競合会社や、よく調べる制度、サービスについて「前回まで分かっていること」があれば、次回は新しく変わったところから確認できます。AIを使うたびに知識を使い捨てるのではなく、今回の調査が次回のスタート地点になるということです。継続して調べるテーマほど、この差は大きくなります。
自分の専門分野をAIと一緒に育てられる
「専門分野」と聞いても、難しい仕事を想像する必要はありません。自分が繰り返し調べているテーマなら何でも構いません。資格の勉強、好きな旅行先、よく買う家電、自分の仕事の商品、気になるAIサービス、趣味の道具、子どもの進学情報など、こうした情報は一日で完成せず、調べるたびに少しずつ詳しくなります。LLM Wikiへ必要な情報を残していけば、自分が詳しくなるのと同時に、AIも参照できる情報が増えていきます。もちろんAIそのものが勝手に正しく学習していくわけではなく、間違いを見つけたら直す必要もあります。感覚としては「自分とAIで、一冊のノートを育てていく」くらいがちょうどよいでしょう。
知識と作業手順を分けて蓄積できる
AIに覚えておいてほしいことには、情報と作業のやり方という2種類があります。たとえば旅行なら「温泉が好き」は情報で、「ホテルを3つ出し、料金と駅からの距離を比べてから提案する」は作業のやり方です。Hermes Agentには、よく使う作業方法をSkillとして利用する仕組みがあり、必要になったときにAIが参照する手順書のようなものと考えると分かりやすいでしょう。重要なのは、「AIに知っておいてほしいこと」と「いつもこうしてほしいこと」を分けられるという点です。毎回長い指示を書くことが減れば、普段のAI利用もかなり軽くなります。
使ってみて感じる5つのメリット
長期的な調査との相性がいい
同じことを数カ月調べている人には、LLM Wikiの考え方がよく合います。資格勉強なら「以前理解できなかったところ」「覚えておきたいポイント」「間違えた問題」などを、旅行なら「行って良かった場所」「次回行きたい場所」「混んでいた時期」などを少しずつ更新できます。仕事なら「競合サービスの変化」「顧客からよく聞かれること」「よく利用する制度」などが考えられます。重要なのは検索結果そのものを大量に保管することではなく、自分が確認した内容から「次回の自分に必要なことだけを残す」使い方です。そうすれば、毎回同じ基礎情報を調べ直す時間を減らせます。
AIに渡すコンテキストを整理しやすい
AIを使っていると「とりあえず全部説明しよう」となることがありますが、必要のない情報まで毎回AIへ渡すと、使う側も大変です。文章を書くときに必要なルールと、旅行を考えるときの好みは、別々に管理したほうが分かりやすいでしょう。Hermes Agentには、必要な知識や作業方法を、その場面に応じて読み込ませる仕組みがあります。利用する側は難しい仕組みを意識する必要はなく、「毎回全部説明せず、必要なことだけ使えるように整理しておく」と考えれば十分です。AIに慣れてきて、指示がどんどん長くなっている人ほど、便利さを感じやすいでしょう。
Markdownなので中身を自分でも確認できる
LLM Wikiの便利なところは、AIだけが読む情報ではなく、人間も普通に確認できることです。Hermes Agentで使われるLLM Wikiは、一般的なMarkdownファイルとして構成されます。たとえばAIが「この商品の料金は月額5,000円」と残したとして、あとで料金が変わったら自分で内容を確認して修正できますし、いらないと思えば消せ、重要だと思えば追記もできます。AIに何かを覚えてもらうときに「AIが何を知っているのか、人間も確認できる」ことは安心材料です。特に仕事で使うなら、すべてをAI任せにせず、人間がチェックできることは大切でしょう。
他のツールへ知識を持ち出しやすい
AIサービスは変化が速いため、今使っているものをずっと使うとは限りません。数年後に別のAIへ移ることもあるでしょう。そのとき、自分が時間をかけて整理した情報まで使えなくなると困ります。Markdownは一般的な文章形式なので、さまざまなツールで利用できます。LLM Wikiの情報を自分で保管しておけば、Hermes Agent以外の環境で読み返したり、別のAIへ渡したりすることも考えられます。もちろんAIの設定や作業方法まで完全に移せるとは限りませんが、それでも「自分が調べて作った知識そのものは手元に残る」という安心感があります。AIを長く使うほど、「どのAIが便利か」と同じくらい「自分の知識をどう残すか」が大切になってきます。
AIを単なる質問相手以上に使いやすくなる
AIを使い始めたころは「質問したら答えてくれる」だけでも十分便利です。しかし慣れてくると「そのあともやってくれたらいいのに」と思う場面が増えてきます。AIに商品を調べてもらったあと自分で表にする、競合を調べてもらったあと自分で資料へ移す、勉強内容を整理してもらったあと自分でノートにコピーする。この「そのあと」の部分まで、少しずつAIに任せられるのがHermes Agentの面白いところです。最初から完全自動化する必要はなく、まず「調べる→整理する」まで任せ、慣れてきたら「調べる→残す→比較する」まで広げる、というくらいから始めると無理がありません。
使う前に知っておきたい4つのポイント
- ChatGPTなどより準備の手間がやや増える
- 単発の質問ではメリットが出にくい
- 誤った情報も知識として蓄積される可能性がある
- ある程度の知識整理や運用が必要になる
Hermes Agent + LLM Wikiは面白い仕組みですが、すべての人に必要というわけではありません。普段のAIより少し手間も増えるため、自分が困っていることを本当に解決できるかで判断するとよいでしょう。
ChatGPTなどより準備の手間がやや増える
ChatGPTは、アカウントを作って画面を開けばすぐ使えます。Hermes Agentは、それより少し準備が必要で、使うAIや利用する機能などによって、最初に設定することがあります。「AIについて何も考えず、とにかく質問したい」という場合は、ChatGPTなどのほうが手軽です。ただし、最初からHermes Agentのすべての機能を使う必要はありません。まず一つのテーマだけで試し、「この情報は残しておきたい」と思ったところからWikiを使い、「この作業を何度もやっている」と気づいたら、その作業方法を整理する、という進め方でも十分です。最初から完璧なAI環境を作ろうとしないことが、無理なく続けるコツです。
単発の質問ではメリットが出にくい
今日の夕食を考える、メールを1通直してもらう、旅行先の天気を聞く、といった一度きりの質問なら、普段使っているAIで十分でしょう。Hermes Agent + LLM Wikiの良さは「以前の情報をまた使う」ときに出てきます。そのため、AIに聞くことが毎回バラバラなら、あまりメリットは感じにくいかもしれません。逆に、半年間勉強する資格、毎月確認する業界、何度も比較する商品、長期間進める仕事などは向いています。新しいAIが出たからといってすべてを乗り換える必要はなく、何度も使うテーマだけを対象にするくらいの使い分けが現実的です。
誤った情報も知識として蓄積する可能性がある
AIは間違えることがあり、これはLLM Wikiでも変わりません。誤った内容を残せば、その情報を次回も使ってしまう可能性があります。古い料金、変更前のルール、AIが読み違えた商品説明などが残ることも考えられます。そのため大事な情報では「いつ確認したか」「どこで確認したか」「今も正しいか」を確認できるようにしておくと安心です。特に法律、税金、医療、契約など、間違いによる影響が大きい内容は、AIだけで判断しないようにすることが大切です。LLM Wikiは「絶対に正しい情報を覚えてくれる場所」ではなく、「あとで自分も確認しやすい形にしておく場所」と考えるのが適切です。
ある程度の知識整理や運用が必要になる
LLM Wikiを使い続けると、少しずつ情報が増えていきます。最初は便利でも、何でも残していると「古いページばかり」「同じ情報がいくつもある」という状態になりかねません。そのため、簡単なルールを作っておくと便利です。「また使いそうなものだけ残す」「古くなったら直す」「必要なくなったら消す」、この程度でも十分でしょう。旅行について調べた検索結果を全部保存する必要はなく、「行きたい場所」「実際に良かった場所」「次回確認したいこと」くらいで構いません。AI活用の目的は情報を大量にためることではなく、次回の自分が楽になる情報を残すことにあります。
試す価値がある4つのタイプ
ChatGPTを毎日使うが同じ説明を繰り返している
毎日のようにAIを使っている人は、一度振り返ってみてください。「この説明、前にも書いたな」と思うことはないでしょうか。「うちの商品はこういうものです」「お客さんはこういう人です」「この言葉は使わないでください」と何度も伝えている場合です。まずはChatGPTのMemoryやProjectsで解決できることも多くあります。そのうえで「情報をもっと整理して残したい」「いつもの作業方法まで再利用したい」「AIのサービスが変わっても知識を残したい」と思うようになったら、Hermes Agent + LLM Wikiが面白くなってきます。今のAIが物足りないからではなく、AIをよく使うようになったから、次の便利さが欲しくなった人に向いています。
同じテーマを数カ月単位で調べている
一つのテーマを長期間調べているなら、LLM Wikiの良さを実感しやすいでしょう。半年間の資格勉強、長期間の家探し、毎月の競合チェック、新しいAIサービスの情報収集、旅行先の候補探しなど、こうしたものは一度調べて終わりません。今日得た情報が、来月も役立ちます。チャットの中だけに残しておくより「今まで分かっていること」をまとめておけば、次に調べるときもその続きから始められます。特に「以前はどうだったか」「その後何が変わったか」を知りたいテーマとの相性がよいでしょう。
AIに自分の専門知識を持たせたい
「専門知識」という言葉を難しく考える必要はありません。自分が何度も経験して、よく知っていることなら十分です。営業の人なら「お客様によく聞かれること」、料理が好きなら「自分が作ってうまくいったレシピ」、旅行が好きなら「実際に泊まって良かったホテル」があります。こうした自分にとって価値がある情報を残し、AIも必要なときに確認できるようにする。それがLLM Wikiの分かりやすい使い方です。AIそのものを自分専用に再学習させるわけではなく、「自分が持っている情報を、AIも使える状態にしておく」と考えてください。使うほど、自分に合ったAIの使い方へ近づいていきます。
調査だけでなく実際の作業まで任せたい
AIを使い慣れてくると「回答だけじゃなく、その先もやってほしい」と思うことがあります。「商品を比較して」のあとに「その比較をファイルにまとめて」までやってほしい、「業界ニュースを調べて」のあとに「前回から変わったところだけまとめて」までしてほしい、といった場面です。Hermes Agentは、こうした複数の作業をつなげやすいAIエージェントです。もちろん最初から重要な仕事を全部任せる必要はなく、まずは「調べてもらった結果を整理してもらう」くらいから始めれば十分です。そこで便利だと感じたら、少しずつAIに任せる範囲を増やしていけばよいでしょう。
今使っているAIのままで
十分な3つのケース
- 日常的な質問や文章作成が中心
- 毎回扱うテーマが大きく変わる
- 環境構築や知識管理に手間をかけたくない
新しい仕組みだからといって、全員が使う必要はありません。今使っているChatGPTやClaude、Geminiで目的を十分達成できているなら、そのまま使うことも合理的な選択です。
日常的な質問や文章作成が中心
AIの使い方が、メールを直す、文章を書く、要約する、アイデアを出す、ちょっと分からないことを聞く、という用途が中心なら、現在使っているAIで十分なケースが多いでしょう。ChatGPTにはProjectsもあり、長く続けたい仕事もまとめられます。単純に「情報を保存したい」というだけなら、まず今使っているAIの機能を確認してみるのがおすすめです。Hermes Agent + LLM Wikiは、そこからさらに「残した知識を繰り返し使いたい」「その知識を使って次の作業も進めたい」となったときに検討すれば十分です。新しい仕組みを使うこと自体を目的にしないことが大切です。
毎回扱うテーマが大きく変わる
昨日は料理について質問、今日は旅行について質問、明日はスマートフォンについて質問、というように毎回テーマが大きく変わるなら、LLM Wikiを使うメリットはあまりありません。LLM Wikiは情報が積み上がることで便利になる仕組みなので、一度しか使わない情報を大量に残しても、管理するものが増えるだけです。迷った場合は「この情報を半年後にも使いそうか」と考えてみてください。使わなそうなら、普通のチャットで十分です。「来月もまた調べる」「何度も比較する」「ずっと勉強している」というテーマだけをWikiにする、という使い分けなら無理なく続けられます。
環境構築や知識管理に手間をかけたくない
AIは便利になるために使うものです。「設定を考えたくない」「ファイル管理をしたくない」「開いてすぐ使いたい」という場合は、ChatGPTなどのほうが向いています。Hermes Agentは自由度が高い一方で、利用するAIや機能など、使い方によって自分で考える部分もあります。LLM Wikiも、情報が増えれば多少の整理は必要です。これを「自分用に育てるのが面白そう」と思えるなら向いていますし、「そこまで管理したくない」と思うなら無理に使う必要はありません。最も高機能なAIを選ぶより、自分が一番楽に使い続けられるAIを選ぶほうが大切です。
Hermes Agent + LLM Wikiは
AIをもう一段深く使いたい人の選択肢
- ChatGPTの代替ではなく使い方の方向が違う
- 知識をためるだけでなく次の仕事につなげられる
- 普段のAIに物足りなさを感じ始めた人には面白い
Hermes Agent + LLM Wikiは、ChatGPTより優れたAIへ乗り換える話ではありません。普段AIを使う中で出てきた「あと少し便利になれば」という気持ちに応えるための、もう一つの使い方です。
ChatGPTの代替ではなく使い方の方向が違う
Hermes Agentを知ったからといって、ChatGPTをやめる必要はなく、むしろ併用するほうが自然です。日常的な質問や文章作成はChatGPT、Googleサービスとの作業ならGemini、使いやすい場面ではClaude、そして「このテーマは長く追いたい」「調べたことを自分の知識として残したい」「その知識を使って、次の作業もしてほしい」という場面でHermes Agent + LLM Wikiを使う、という使い分けができます。特にChatGPTのProjectsとLLM Wikiは似て見えますが役割が違い、Projectsは「一つの仕事を進める場所」、LLM Wikiは「調べて分かったことを、長く使える知識へ整理する場所」です。この違いを押さえておけば、どちらを使うべきか迷いにくくなります。
知識をためるだけでなく次の仕事につなげられる
LLM Wikiの目的は、きれいなWikiを作ることではなく、残した情報によって次回が楽になることです。たとえば今月、競合会社を調べてその結果を簡単に整理して残す。翌月は「前回から変わったところを調べて」と頼み、半年後には「半年でどこが大きく変わったかまとめて」と頼み、さらに「この内容を使って社内説明用の資料を作って」とつなげる。このように、調べたことが次の仕事の材料になるのが面白いところです。旅行でも勉強でも考え方は同じで、AIに答えてもらうだけで終わらず、その成果を次の行動へ使う。ここまでできると、AIの便利さが一段変わってきます。
普段のAIに物足りなさを感じ始めた人には面白い
Hermes Agent + LLM Wikiを試すのに、AIの専門知識は必要ありません。判断基準はもっと身近なところにあります。「同じことを何度もAIに説明している」「前に調べたことを、また検索している」「良い回答だったのに、チャットに埋もれて見つからない」「AIに調べてもらったあと、自分で毎回同じ整理をしている」。一つでも当てはまるなら、試してみる価値があります。最初から大きな仕事へ導入する必要はなく、まず「今、自分が何度もAIに聞いているテーマを一つだけ残してみる」ところから始めれば十分です。資格勉強でも、旅行計画でも、買い物でも、仕事の情報整理でもよいでしょう。一度調べたことを残し、数日後にその続きをAIへ頼んでみる。それだけでも、毎回ゼロから始めないAIの便利さを感じられるはずです。
AIを日々の仕事に取り入れる際の進め方に迷ったら
「どの情報を残せばよいか分からない」「自分の業務にどう組み込めばよいか整理したい」という段階でも大丈夫です。まずは現在のAIの使い方を伺い、次にどう進めるとよさそうかを一緒に整理するところから承っています。お手元に資料がなくても、現段階のままご相談いただけます。
まとめ
- Hermes Agent + LLM Wikiは、AIで調べたことをその場限りにせず、次回にも使いやすくする考え方です。
- ChatGPTのProjectsが一つの仕事やテーマをまとめる場所なのに対し、LLM Wikiは調べて分かったことを長く使える知識へ整理していく点に違いがあります。
- 難しい専門知識がなくても、資格勉強、旅行、商品比較、趣味、仕事の情報整理など身近なテーマから試せます。
- 一度しか使わない質問には普段のAIで十分で、何度も扱うテーマほどHermes Agent + LLM Wikiのメリットを感じやすくなります。
- 外部情報を扱う場合は丸ごと転載・保存するのではなく、自分のメモや要約を中心にし、著作権や元サイトの利用規約も確認することが必要です。
Hermes Agent + LLM Wikiは、「AIに詳しい人だけが使う難しい技術」と考えると、必要以上に遠いものに見えるかもしれません。しかし、解決しようとしている問題はとても身近です。前にも説明したのに、また説明している。前にも調べたのに、また調べている。AIを使って得たものが、その場だけで終わっている。普段からAIを使っている人ほど、どれか一つは経験したことがあるのではないでしょうか。その場合は、まず自分がAIで何度も調べているテーマを一つ選び、「前回の内容で次も使いたいものは何か」「毎回説明していることは何か」「AIに調べてもらった後、自分で何を繰り返しているか」を整理してみましょう。そこで残しておく価値がある情報が見えてきたら、Hermes Agent + LLM Wikiのような使い方を試す意味があります。今使っているChatGPTやClaude、Geminiをそのまま使いながら、繰り返している一つのテーマだけを「次回も使える知識」に変えてみる。その小さなところから始めるほうが、自分にとって本当に役立つ仕組みなのか判断しやすいでしょう。ご自身の業務での取り入れ方について整理したい場合は、現在の状況を伺いながら一緒に考えていくことも可能です。