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見守り契約業務 7-12

見守り契約のケーススタディ
新人行政書士が一人で進める総合実務

受任判断、意思能力の確認、定期連絡・訪問、安否確認、緊急連絡、医療・介護連携、任意後見への移行判断、契約条項までを複数事例で整理します。

受任判断本人意思異変対応任意後見個人情報契約条項

最初に押さえる考え方

見守り契約は、本人の生活状況や心身の変化を、合意した方法と頻度で確認し、異変を早期に把握して適切な支援先へつなぐ継続契約です。行政書士本人又は行政書士法人が受任者となり、定期電話、定期訪問、記録、緊急連絡、関係機関との連絡調整等を行うことがあります。

見守り業務の位置付け見守りサービス自体は行政書士の独占業務ではありません。行政書士が受任者となる場合は、私法上の契約に基づくサービスと、行政書士として行う契約書・同意書・事実証明書類等の作成を区別し、他法令で制限される業務へ踏み込まないようにします。

見守り契約だけで、医療・介護、医療同意、預貯金管理、支払代行、身元保証、債務保証、施設入所契約の代理、紛争交渉、自由な入室が当然に行えるわけではありません。必要な権限や別契約があるかを一つずつ確認します。

図解|見守り契約を機能させる七つの要素
本人意思本人の希望と自由意思を直接確認します。
契約理解目的、内容、費用、情報共有、解約を理解できるか確認します。
個別設計電話、訪問、確認項目を本人の生活に合わせます。
連絡網連絡先、条件、共有情報を個別に定めます。
異変対応通常、要観察、要対応、緊急に分けます。
記録事実、本人申告、所見を分けます。
制度移行介護、法定後見、任意後見等への接続を検討します。

この記事で到達できること

受任判断

本人との新規契約が可能か、他制度を優先するか判断できます。

見守り設計

定期連絡、訪問、安否確認項目、再連絡を具体化できます。

適法な連携

本人同意と緊急時例外を区別して情報共有できます。

制度移行

任意後見の申立権者へ連絡すべき材料を整理できます。

この業務が必要になる実務場面

一人暮らし・親族が遠方

転倒、急病、服薬忘れ、支払忘れ、詐欺被害、孤立等が心配でも、日常生活はおおむね自立している場合です。遠方親族だけに依存せず、近隣協力者、地域包括支援センター、医療・介護関係者、管理会社等を本人の希望に沿って組み合わせます。

子どものいない夫婦・おふたりさま

一方が家事、通院、金銭管理を全面的に担っている場合、支える側の入院が他方の生活危機につながります。夫婦を一体として扱わず、本人ごとに契約意思、情報共有範囲、緊急連絡先を確認します。

任意後見契約を締結済み

任意後見契約は、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から効力を生じます。発効前の見守りは、変化を記録し、適切な時期に法律上の申立権者へ検討を促す役割を持ちます。

見守りだけでは支えにくい場面

状況 考え方 主な接続先
意思能力を欠き契約を理解できない 本人との新規契約は行わない 法定後見、地域包括支援センター、弁護士、司法書士
常時の介護や服薬管理が必要 見守りに加え専門サービスを検討 ケアマネジャー、訪問介護、訪問看護
経済的虐待・財産侵害の疑い 通常案件として抱え込まない 地域包括支援センター、市区町村、警察、弁護士
意識障害・呼吸困難・火災等 通常手順より安全確保を優先 119番、110番
財産管理・支払代行が必要 権限と別契約を確認 カテゴリ6・15で詳述

基本知識

意思能力を欠く場合の新規契約

民法第3条の2は、法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかった場合、その法律行為を無効としています。家族が同意している、費用を負担するという事情だけでは、意思能力を欠く本人との契約を成立させることはできません。

高齢、物忘れ、認知症の診断だけで直ちに意思能力がないと決めるのではなく、本人が見守り契約の目的、業務内容、頻度、費用、情報共有、緊急時対応、解約を理解できるかを個別に確認します。主要事項を理解できない場合は署名を求めず、法定後見等への接続を検討します。

任意後見監督人選任の申立人

申立てができるのは、本人、配偶者、四親等内の親族又は任意後見受任者です。四親等内の親族には、親、祖父母、子、孫、兄弟姉妹、甥・姪、おじ・おば、いとこ等が含まれます。具体的な続柄は戸籍等で確認します。

法定後見との混同に注意成年後見・保佐・補助の申立人範囲は、任意後見監督人選任の申立人範囲と同一ではありません。手続ごとに申立人適格を確認します。

単なる見守り受任者は、任意後見受任者を兼ねていない限り申立人ではありません。客観的事実を記録し、本人、配偶者、四親等内親族又は任意後見受任者へ検討を促します。

個人情報の緊急時提供

第三者提供は本人同意が原則です。個人情報保護法第27条第1項第2号を検討する場合は、①生命・身体・財産の保護に必要、②本人の同意取得が困難、③提供情報を必要最小限に限定、の三点を確認します。家族だから自由に伝えられる規定ではありません。

任意後見契約の確認資料

任意後見契約公正証書の謄本等と、成年後見登記制度に基づく登記事項証明書のうち任意後見契約の内容が記載されたものを確認します。任意後見受任者、代理権目録、契約の登記状況を照合します。

実務の進め方

図解|相談から見直しまで
  1. 相談者、本人、費用負担者、契約予定者、緊急性を確認します。
  2. 本人と直接面談し、本人のみで話す時間を設けます。
  3. 本人確認、自由意思、契約理解、家族からの圧力を確認します。
  4. 利益相反、親族対立、既存契約、法定代理人の有無を確認します。
  5. 健康、医療、介護、生活、金銭、住居、親族関係を整理します。
  6. 電話、訪問、確認項目、再連絡、情報共有、緊急時対応を設計します。
  7. 契約書、実施計画、同意書、連絡先一覧、記録様式を作成します。
  8. 開始前テストを行い、実施後は3か月ごと又は異変時に見直します。

本人面談で確認する理解

  • 誰と契約するか
  • 何をしてもらう契約か
  • 電話・訪問の頻度
  • 費用と実費
  • 誰へ何を伝えるか
  • 緊急時に何が行われるか
  • 解約できること
  • 契約しない選択肢があること

開始前テスト

  • 登録電話番号と非通知設定
  • 緊急連絡先の了承と有効性
  • オートロック、管理会社、入館方法
  • 鍵を預かる場合の保管・使用条件
  • 聴覚・視覚障害への配慮
  • ペット、既往歴、服薬、アレルギー

ヒアリング項目

本人・契約

  • 見守りを希望する理由
  • 契約目的・費用の理解
  • 家族からの圧力
  • 知られたくない情報
  • 解約の理解

健康・医療

  • 主治医、持病、通院
  • 服薬、アレルギー
  • 転倒・搬送歴
  • 食事・水分・睡眠
  • 急変時の希望

介護・生活

  • 要介護認定
  • ケアマネジャー
  • 買物、入浴、掃除
  • ごみ、火気、冷暖房
  • サービス拒否

認知・金銭

  • 質問の反復
  • 日時・場所の混乱
  • 支払忘れ
  • 通帳・カード紛失
  • 不審契約・送金

親族・地域

  • 配偶者、子、兄弟姉妹
  • 四親等内親族
  • 親族間対立
  • 近隣協力者
  • 報告を認める相手

住居・緊急

  • 持家・賃貸、管理会社
  • 合鍵、オートロック
  • 緊急通報装置
  • 避難先
  • ペットの預け先

判断表と判断フロー

確認事項 見守り契約に適合 追加支援を併用 新規契約を見合わせる
契約理解 主要事項を説明できる 分かりやすい補助で理解 主要事項を理解できない
本人意思 自由意思で希望 消極的だが明確に同意 拒否・意思確認不能
生活 おおむね自立 一部支援が必要 常時介護が必要
金銭 自立 軽度の忘れ 管理不能・被害継続
認知面 大きな変化なし 低下兆候あり 契約に必要な意思能力を欠く
親族関係 協力可能 遠方・疎遠 虐待・重大な対立
事務所体制 契約どおり実施可能 外部連携で対応可能 履行体制を確保できない
図解|受任判断
  1. 生命・身体の緊急事態があれば、契約相談より安全確保を優先します。
  2. 本人と直接面談できなければ、原則として新規契約を進めません。
  3. 契約の主要内容を理解できなければ、法定後見等への接続を検討します。
  4. 本人が自由意思で希望しなければ、家族の希望だけで契約しません。
  5. 見守りだけで不足する部分は、医療・介護・他契約へ切り分けます。
  6. 実施可能な連絡・訪問・異変対応を具体化して契約します。

作成・確認する書類

段階 書類 確認点
受任前 相談受付票、本人確認記録、面談記録、意思能力確認票、利益相反票 本人意思、理解、親族対立、緊急性
既存制度 任意後見契約公正証書、登記事項証明書、代理権目録、後見関係書類 契約の発効、受任者、代理権範囲
契約時 見守り契約書、重要事項説明書、実施計画書、料金表 頻度、範囲、除外業務、解除
情報共有 第三者提供先指定書、医療・介護情報共有同意書、緊急連絡先登録票 提供先、情報、条件、撤回
開始後 電話・訪問記録、異変対応記録、第三者提供記録、見直し記録 事実、本人申告、前回差、対応結果

文例・条項例

業務範囲

受任者は、別紙見守り実施計画書に定める方法及び頻度により、委任者の安否及び生活状況を確認し、記録を作成し、委任者が指定した者との連絡調整並びに緊急時の通報を行う。本契約により、財産管理、預貯金の払戻し、支払代行、医療同意、身体介護、身元保証、債務保証その他別途の代理権を必要とする行為の権限が付与されるものではない。

常時監視・結果保証ではないこと

本契約は、委任者を常時監視し、又は事故、疾病、犯罪被害、孤独死その他の事態が発生しないことを保証するものではない。受任者は、本契約及び別紙に定める時期、方法及び範囲で業務を行う。

連絡不通時

所定日時に連絡が成立しない場合、受任者は別紙所定の回数及び間隔で再連絡を行う。応答がない場合は、委任者が書面指定した順序及び条件に従い、指定先へ必要最小限の情報を提供して安否確認を依頼する。

緊急時の情報提供

人の生命、身体又は財産の保護のために第三者への情報提供が必要であり、かつ、本人の同意を得ることが困難である場合、受任者は個人情報保護法第27条第1項第2号を主たる根拠として、消防、警察、医療機関、地方公共団体その他適切な機関へ、保護目的に必要な最小限の情報を提供することができる。受任者は判断理由、提供先、提供情報、日時及び結果を記録する。

任意後見への移行検討

受任者は、委任者の判断能力の変化を示す客観的事情を認めた場合、その事情を記録し、本人の意思を可能な範囲で確認する。受任者が任意後見受任者を兼ねていない場合、自ら申立てを行わず、本人、配偶者、四親等内親族又は任意後見受任者へ申立ての検討を促す。

家族への報告制限

受任者は、相手方が委任者の家族又は親族であることのみを理由として個人情報を提供しない。提供は、委任者が提供先、情報及び条件を具体的に指定して書面同意した場合、又は法令上本人同意を要しない場合に限る。

他士業・関係機関との連携

連携先 主な場面 行政書士が整理すること
地域包括支援センター 介護相談、孤立、虐待、セルフネグレクト 本人希望、観察事実、前回差
医師・薬局 急変、服薬ミス、認知面の変化 診断せず、発言・回数・残薬等を記録
ケアマネジャー等 生活援助、サービス中断、介護負担 本人同意の範囲と役割分担
弁護士 財産侵害、親族紛争、取消し・返金交渉 経過、資料、本人希望、利益相反
司法書士 登記、成年後見関係手続 既存登記、親族関係、客観記録
警察・消防 犯罪、行方不明、救命、火災等 具体的危険と必要最小限の情報
相談内容がまとまっていなくても大丈夫ですまずは現在の状況を伺い、本人の希望、生活状況、既存契約、緊急連絡先、支援者を一緒に整理します。資料がそろっていない段階でも、分かる範囲から確認できます。

新人が気をつけたい点

確認が不足しやすい点 整える対応
家族を本人の代理人と扱う 代理権と本人意思を別に確認します。
任意後見受任者なら直ちに代理できると考える 任意後見監督人選任前は任意後見契約に基づく代理権が発生していないことを確認します。
見守り受任者が申立人になれると考える 任意後見受任者を兼ねるか確認し、申立人適格がなければ申立権者へ連絡します。
家族へ一括して報告する 本人が指定した相手、情報、条件に限定します。
連絡不通だけで無断入室する 再連絡、予定、指定協力者、具体的危険を順に確認します。
「認知症が悪化」と記録する 同じ質問の回数、支払忘れ等の観察事実を書きます。
見守り契約で通帳を預かる 別契約、代理権、管理・報告体制を確認します。
24時間対応と思わせる 対応時間、休日、緊急通報先を明示します。

トラブル予防策

  • 本人と家族を区別し、本人のみで話す時間を設ける。
  • 費用負担者と情報受領者を区別する。
  • 提供先、提供情報、提供条件をチェック式で個別指定する。
  • 鍵の保管、使用、複製禁止、返還、紛失対応を別紙化する。
  • 緊急時提供では必要性、同意取得困難、必要最小限を記録する。
  • 一人事務所でも代替担当、緊急判断責任者、引継方法を整える。
  • 入退院、転倒、要介護度変更、配偶者死亡、転居、任意後見開始時に見直す。

ケース1|一人暮らし・親族遠方・任意後見契約あり・物忘れ増加

82歳女性・長男は任意後見受任者・長女も遠方

Aさんは一人暮らしです。同じ商品の重複購入、通院忘れ、電気料金の支払遅れ、同じ話の反復が見られます。食事、掃除、入浴は自分で行い、介護サービスは未利用です。長男から月1回訪問の相談がありました。

不足情報

  • Aさんが見守りを希望し、契約内容を理解できるか
  • 支払・服薬・転倒・火気・不審契約の状況
  • 任意後見契約公正証書と登記事項証明書
  • 主治医、地域包括支援センター、近隣協力者
  • 長男・長女へ提供してよい情報と条件

対象者判断

Aさんが主要事項を理解し、自由意思で希望していれば契約を検討できます。意思能力を欠く場合は新規契約を行いません。長男が任意後見受任者でも、任意後見監督人選任前は任意後見契約に基づく代理権が発生していないため、当然にAさんを代理できるわけではありません。

定期連絡・訪問設計

項目 設計例
電話 毎週月曜10時。15分後、30分後に再連絡
訪問 当初3か月は月2回、45~60分
確認 体調、食事、水分、服薬、通院、支払、郵便物、食品、火気、不審契約
見直し 3か月ごと又は異変発生時

緊急連絡先設計

順位 連絡先 条件 根拠
1 Aさん 通常連絡・再連絡 契約
2 指定近隣協力者 連絡不通時の外観確認 本人の個別書面同意
3 長男 異変、連絡不通、判断能力低下の兆候 本人の個別書面同意
4 長女 長男不通かつ重大事態 本人の個別書面同意がある場合のみ
5 主治医・地域包括 医療・生活支援 本人同意又は法令上の例外
6 119・110 生命身体の緊急事態 契約・法令

Aさんが長女への提供に同意しない場合、長女を通常の連絡先から外します。ただし、長女への提供が生命、身体又は財産の保護に具体的に必要で、Aさんの同意取得が困難な場合は、個人情報保護法第27条第1項第2号を個別に検討し、必要最小限に限定します。

異変対応

  1. 所定時刻に応答がなければ再連絡します。
  2. 外出・通院予定を確認します。
  3. 本人指定の近隣協力者へ確認を依頼します。
  4. 救助要請、転倒音、煙、異臭等があれば119番又は110番へ連絡します。
  5. 緊急性が明確でなければ、指定連絡先や地域包括支援センターへ相談します。

任意後見への移行材料

  • 不要契約や詐欺被害
  • 支払遅延の反復
  • 通帳・カード紛失
  • 通院・服薬忘れの反復
  • 火の不始末
  • 説明直後に内容を忘れる
  • 主治医・介護関係者からの変化報告

対応方針

  1. Aさん本人と単独面談します。
  2. 意思能力と自由意思を確認します。
  3. 公正証書と登記事項証明書を確認します。
  4. 理解できる場合のみ見守り契約を締結します。
  5. 主治医への相談と地域包括支援センターへの接続を提案します。
  6. 変化を客観的に記録します。
  7. 低下が続く場合、任意後見受任者である長男へ申立て検討を促します。
  8. 見守り行政書士が任意後見受任者でなければ、自ら申立てを行いません。

その他のケーススタディ

ケース2|子どものいない高齢夫婦

夫が家事と金銭管理を担い、妻に歩行障害があります。夫婦それぞれの意思能力、契約意思、情報共有範囲を確認し、夫の入院時に妻の生活を誰が支えるかを設計します。甥は三親等の親族として任意後見監督人選任の申立人になり得ますが、平常時に個人情報を自由に受け取れるわけではありません。

ケース3|家族が希望し本人が拒否

本人に意思能力があり、見守りを明確に拒否している場合は契約しません。家族の依頼で訪問・監視・情報収集を行わず、具体的な生命身体の危険があれば地域包括支援センター等へ相談します。

ケース4|室内から救助を求める声

再連絡を重ねず119番へ通報します。氏名、住所、状況、必要最小限の既往歴・服薬等を伝え、指定連絡先へ連絡し、判断と提供内容を記録します。入院後の身元保証や医療同意を当然に引き受けません。

ケース5|経済的虐待の疑い

「息子が通帳を持っていき生活費をくれない」との発言、食料不足、督促状等を客観的に記録します。地域包括支援センター等へ相談し、返還交渉は弁護士へつなぎます。息子へ無条件に情報提供せず、行政書士が実力で通帳を取り返すこともしません。

実務チェックリスト|見守り契約受任前最終確認

本人

  • 本人確認
  • 直接面談
  • 単独面談時間
  • 自由意思
  • 契約理解
  • 解約理解

契約・代理

  • 相談者との区別
  • 費用負担者との区別
  • 親族の代理権
  • 任意後見の発効
  • 法定代理人の権限

利益相反

  • 親族間対立
  • 監視目的でない
  • 資産取得目的でない
  • 他業務との兼任
  • 本人利益の優先

見守り計画

  • 曜日・時刻
  • 再連絡
  • 訪問頻度
  • 確認項目
  • 休日対応
  • 見直し時期

情報共有

  • 提供先を特定
  • 提供情報を特定
  • 提供条件を特定
  • 撤回方法
  • 緊急時三要件
  • 提供記録

任意後見

  • 公正証書
  • 登記事項証明書
  • 代理権目録
  • 四親等内親族
  • 申立人適格
  • 法定後見との区別

緊急時

  • 119・110基準
  • 鍵・入館方法
  • 既往歴・服薬
  • ペット
  • 必要最小限提供
  • 事後記録

事務所体制

  • 代替担当者
  • 緊急判断責任者
  • 個人情報保管
  • 事故報告
  • 外部連携先
  • 終了時引継ぎ

確認テスト

問題1
本人が契約を理解できませんが、長男が費用を払う場合は契約できますか。
本人が当該契約について意思能力を欠く場合、本人との新規契約は行いません。長男に適法な代理権があるかを別途確認します。
問題2
任意後見受任者は監督人選任前から当然に代理できますか。
任意後見契約は任意後見監督人選任時から効力を生じるため、同契約に基づく代理権は選任前には発生していません。
問題3
見守り行政書士は任意後見監督人選任を申し立てられますか。
任意後見受任者を兼ねていない限り申立人ではありません。本人、配偶者、四親等内親族又は任意後見受任者へ検討を促します。
問題4
甥やいとこは申立人になり得ますか。
甥・姪は三親等、いとこは四親等の血族であり、四親等内親族に含まれます。実際の関係は戸籍等で確認します。
問題5
本人が意識不明のとき、服薬情報を医療機関へ伝えられますか。
生命・身体・財産の保護に必要、同意取得が困難、必要最小限という要件を確認し、個人情報保護法第27条第1項第2号を検討します。
問題6
家族なら本人同意なしで定期報告できますか。
できません。家族も第三者であり、本人の具体的同意又は法令上の根拠が必要です。
問題7
緊急時条項があれば自由に入室できますか。
できません。契約、鍵預かり条件、本人の事前同意、緊急性、必要性、相当性を確認し、原則として消防・警察へつなぎます。
問題8
会話が不自然な場合、「認知症が進行」と記録してよいですか。
診断をせず、同じ質問の回数、日時認識、発言内容等の観察事実を記録します。

実務上の結論

見守り契約の品質は、連絡回数だけで決まりません。本人の自由意思、契約理解、生活上のリスク、緊急連絡先、情報共有、異変時の具体的対応、他制度への接続、客観的記録を一体として設計することが大切です。

新人行政書士は、緊急性、本人確認、意思能力、自由意思、利益相反、既存契約、見守りで対応できる範囲、情報共有の根拠、任意後見の申立人適格の順に整理すると、判断の抜けを減らせます。

HANAWA行政書士事務所にご相談ください相談内容がまとまっていなくても大丈夫です。まずは現在の状況を伺い、必要な契約、確認した方がよい内容、関係機関との連携を一緒に整理します。お手元に資料があれば確認がスムーズですが、資料がそろっていない段階でもご相談いただけます。

本記事は新人行政書士向けの一般的な実務教材です。個別案件では、最新法令、公的制度、所属行政書士会の規則、地域の運用、事務所体制及び保険条件をご確認ください。

次回への接続

カテゴリ7「見守り契約業務」は本回で終了です。次のカテゴリ8「身元保証・身元引受関連支援業務」では、緊急連絡、費用支払、債務保証、入退院対応、遺体・残置物対応等を機能ごとに分け、見守り受任者であることと身元保証人等になることの違いを扱います。

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本人の意思を尊重し、継続的な確認と適切な連携を大切にします。

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