会社・事業 行政書士ナレッジ

診療所の開設手続は個人開設と法人開設で何が違いますか?


診療所の開設手続は個人開設と法人開設で何が違いますか。名前が似ていて区別がつきません。目的や対象、必要な手続きの違いを教えてください。

最終確認:2026/08/04

この質問を通報

行政書士からの回答 1件

内堀 敦史 行政書士 行政書士登録確認済み 行政書士の表示について回答者名、事務所、専門分野、回答実績を確認できます。詳しい説明を見る
HANAWA行政書士事務所神奈川県 川崎市多摩区
外国人・ビザ建設・許認可お店・営業許可
公開回答 162件 ・ 参考になった累計 1件

この行政書士について詳しく見る →

回答

医師・歯科医師が本人の名義で診療所を開設する場合は、原則として「開設後の届出」が中心です。一方、医療法人などが法人名義で開設する場合は、原則として「開設前の許可申請」を行い、許可後に開設届を提出します。最も大きな違いは、開設者が個人か法人かによって、事前許可の要否と確認される内容が異なる点です。

主な違いは次のとおりです。

1. 目的と責任主体

個人開設では、医師または歯科医師本人が診療所の開設・経営の責任主体となります。法人開設では、医療法人等が責任主体となり、法人が施設、職員、資産、契約などを管理します。厚生労働省は、開設者を医療機関の開設・経営に責任を負う主体として扱っています。

2. 手続が発生する場面

医師・歯科医師による個人開設は、医療法第8条に基づき、開設した後に診療所開設届を提出するのが基本です。法人開設は、医療法第7条に基づく開設許可を事前に受け、その後、実際に開設した旨の届出を行います。

3. 確認される資料

いずれも、管理者や従事する医師等の資格、施設の平面図、建物の使用権限、構造設備などが確認対象となります。法人開設では、これに加えて法人の定款、登記事項証明書、法人の事業目的、開設・経営の責任体制など、法人に関する資料の提出を求められるのが一般的です。

4. 主な申請・届出先

通常は、診療所所在地を管轄する保健所または都道府県等の医療担当窓口です。ただし、自治体によって提出先、様式、添付書類、審査や現地確認の流れが異なることがあります。

【確認するポイント】

  • 開設者を医師・歯科医師個人とするのか、既存または新設の医療法人等とするのか
  • 法人の場合、定款の目的や登記に開設予定の診療所が適切に反映されているか
  • 物件の用途、賃貸借契約、平面図、構造設備が管轄の基準に適合するか
  • 病床、エックス線装置、オンライン診療などに関する別の許可・届出が発生しないか
  • 保険診療を行う場合に必要となる、地方厚生局への保険医療機関指定申請

なお、「個人から法人へ名義だけを変更する」という扱いになるとは限りません。開設者が変わるため、個人診療所の廃止と法人診療所の新規開設として手続を求められる可能性があります。

【確認先・次の行動】

物件契約や内装工事を確定する前に、所在地を管轄する保健所へ、開設者、診療科、平面図、病床や医療機器の有無を示して事前相談してください。医療法人を新たに設立する場合は、診療所の開設許可とは別に、都道府県等による医療法人設立認可や法人登記が関係するため、全体の順序も確認する必要があります。

回答日 2026/08/04最終確認 2026/08/04